「安住二世」と呼ばれたくないTBS若手アナが解き放つ、暗黒のポテンシャル『ザ・トップ5~リターンズ』
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番組は、「新感覚“残業支援系”ランキングトークバラエティ」と銘打っているように、世の中にあふれるさまざまなランキングを紹介しながら進んでいくのだが、正直そんな企画書的な体裁はどうでもいいとばかりに、初回から山本のネガティブな個性が噴出。冒頭のタイトルコールで「残業」を「塹壕」と噛む不穏なスタートから、「アナウンサー間にイジメはあるのか?」というコンバットRECの質問に対し、「距離を置きたい先輩はたくさんいる」という期待以上の返答。さらに「『ロッキー』が好きな人とは仲良くなれる」という年輩のコンバットRECに対し、「特に思い入れはないです」という空気の読めない正直すぎる答えの後、すぐに自らの過ちに気づいて「ごめんなさい」と謝ったかと思えば、「曲は好きなんですけど……」というむしろマイナスでしかないフォロー。そして、トークが一段落した後の曲明けには、突如として自省モードに突入し、「聴いているすべての皆さんにお知らせします。冒頭から気分を暗くさせてしまいまして、申し訳ございませんでした」という正式謝罪が前触れもなく飛び出すという、完全に錯乱した展開。その後も、「両手の痺れと手汗が止まらない」「安住二世とはいわれたくない」「仕事終わりはすごい一人になりたくなる」などとネガティブ発言を連発しつつ、試食のコーナーでは、「僕、今日なんにも喉を通らなくて」とつぶやきながら豚かばやき丼をしゃべれなくなるほど頬張り、「まさかRECさんの前で、こんなに食べられるとは思わなかった」と自分に驚いてみせるという、まったく先の読めない小悪魔的言動に、聴き手は振り回されっぱなしなのである。
2回目の放送でも、緊張している山本のためにと、コンバットRECが持ってきたハーブティー各種を次々飲みながら、そんなスピードで効くはずないだろというテンポで、飲んだ端から「落ち着きます」「包まれるような感じ」などと信用できないコメントを連発。「先週よりリラックスしてる感じがする」といわれれば、「リラックスはしていない」と即座に否定し、かと思えば「最近、耳たぶの吹き出物と寝違えに悩んでいる」などと唐突に自分語りを始めるマイペース&ネガティブっぷり。しかし、その突然すぎる寝違えの話題が、コンバットRECも首に痛みを抱えているという話につながると、その痛みの原因となった「中学生時代に自転車に乗っていて車に轢かれたが、恥ずかしくて自転車を担いで逃げた」という秀逸なエピソードを引き出すなど、早くも二人の化学反応を感じさせる展開を見せ始めている。表面的にはしばしば行き違っているように聞こえる二人の会話も、一を訊けば十答える博識のコンバットRECが辛抱強く山本を鍛え上げている構図にも見えて、まるで『ドラゴンボール』でピッコロが孫悟空の息子である孫悟飯に稽古をつけるような(そういえば、山本の品のある甘えん坊キャラクターは悟飯に似ている)微笑ましい光景にも思えてくる。
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