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富も名声も手に入れたはずが……売れっ子文化人・姜尚中が抱える複雑な家庭問題

 来年3月、定年まで3年を残して姜は東大教授を辞めるという。

 私は姜とは一度だけしか会ったことはないが、テレビで見るよりはるかにスマートで格好いい人だった。話し口調は穏やかで説得力があり、在日コリアンを代表する論客であることは間違いない。

 だが、数年前にNHKの『紅白歌合戦』の審査員として登場したとき、違和感を覚えた。何か勘違いしているのではないか、そう思ったのである。

 名声も富も得て、何不自由なく暮らしていると思われていた彼に、複雑な家庭問題があったとは。この記事は、姜尚中の著作を読むためにも重要なものであろう。

 「噂の真相」がなくなってから、作家や学者たちのスキャンダルが読めるのは「サイゾー」ぐらいしかなくなってしまった。

 文藝春秋は姜の本をほとんど出していないから、こうした記事ができたのかもしれないが、どこかで東野圭吾のスキャンダル(あれば、だが)を書く勇気のある出版社はないかな。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか 

最終更新:2012/10/10 18:50
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