「AKB48じゃんけん大会」“名勝負数え唄”分析 対戦結果から見えたAKB48の未来
#AKB48
大会の前に披露されたのが10月31日発売の28thシングル「UZA」。「RIVER」「Beginner」「風は吹いている」とチャレンジングな曲に挑んできた秋のシングルの流れをくみ、今回の「UZA」はレディー・ガガにも通じるエレクトロニカ、あるいはエレクトロ・ポップサウンドで、AKB48史上最高難度のダンスにもチャレンジした。歌詞は前3作のメッセージソングとは違い、「最初にキスをしよう」とモラルに縛られずキスから恋を始める、情熱的で革新に満ちた恋愛を描いている。今回の披露では、間奏でストリートダンスコンテスト「JAPAN DANCE DELIGHT」の2011年度チャンピオンでもある男性7人組・Beat Buddy Boiとのコラボで、ダンスバトルのパフォーマンスも行った。曲のセンターは大島優子、松井珠理奈の“Wセンター”方式。だが、今回、前田敦子卒業後のポストエースは、明言されていない。そういう意味では、まだメンバー全員に可能性があると表現していいだろう。実力者をエースとするのか、成長をテーマとするAKB48だけに10代や研究生を起用するのか? あるいはアニメ『AKB0048』のようにセンターノヴァ(不動のエース制度)はやめ、曲ごとにセンターを変える方式になるのか? 2013年の話だが、記念すべき30thシングルに今から注目だ。
新旧世代の闘争と、海外グループへの移籍、再組閣による3代目チームの発足など、過渡期の真っただ中にいるAKB48グループ。政情不安の世の中だからこそ、人々がエンタテインメントに求める期待も大きいはずだ。総監督・高橋みなみは9月2日の劇場公演で現在のAKB48をルービックキューブに例え、「色が揃うと壊したくなりませんか? 色をグチャグチャにして、もう1回やり直したくなる、そんな気持ちです」と語った。一度組み上がったキューブをバラし、今、AKB48は新たな色を付けて、新たな組み替えを行おうとしている。その組み替えるプロセスも含めて、エンタテインメントなのだ。このキューブが次はどんな形に仕上がっていくのか? その過程で彼女たちは何を学ぶのか? おそらく多くの汗と涙を流し、痛みも伴う分、多くのものが得られるはずだ。今のAKB48に、そして今の時代にこの言葉を贈ろう。「No pain,No gain(痛みなくして、得られるものはない)」。
(文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)
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