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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 品川祐はやっぱりおしゃクソ?
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第8回

東野幸治流の芸人賛歌? 『アメトーーク!』「どうした!?品川」に見る人間模様

 東野は、その部分が気に食わなかったのだろう。

「昔大好きやったんですよ。クソ生意気でね、自分が爆笑とったらドヤって顔して、他人が笑いとったら苦虫かみつぶしたような顔をする。そういうハッタリ野郎が10年に一人はいてほしいのよ、個人的に」

 どんなにギラギラしていても、調子に乗っていても、脇役なのに主役ぶっていても、トークを横取りして「お笑い軽犯罪法違反」を犯しても、そんなイビツさこそが、東野が愛してやまない「芸人」像なのだ。

 「どうした!?品川」と品川をイジりながら腹を抱えて笑っていた東野だが、そこに今後の品川を救ってあげようなどという意図はたぶんない。限りなく無責任に、その瞬間ごとを笑っている。刹那的でむき出しの姿こそ芸人なのだ、という確信があるからだろう。「どうした!?品川」は「どうした!?芸人」と言い換えることだってできる。だとしたら、それは歪んだ悪意と冷たい愛に満ちた東野流の芸人賛歌なのだ。

 だからといって、そう簡単に視聴者も品川を好きにはなれない。

 オンエア後、品川のブログには坊主姿の自身の写真がアップされていた。しかし、彼は坊主にサングラス、そして既にアゴひげを蓄えていた。そこには「かわいげ」などみじんもない、ただの「カッコつけ」の男がいた。人間はそうそう変われないのだ。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)

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