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多彩で粒ぞろい! 味わい深い秋の新作映画を一挙紹介!!

kagidorobo11.jpg(C)2012『鍵泥棒のメソッド』製作委員会

 9月中旬に入っても残暑が続くが、映画興行はそろそろ芸術の秋、収穫の秋の気配。多彩で粒ぞろい、しっかり中身の詰まった味わい深い新作映画のうち、今週は3本を紹介したい。

 『鍵泥棒のメソッド』(9月15日公開)は、堺雅人主演、香川照之・広末涼子共演で繰り広げる笑いとサスペンスと恋の極上エンタテインメント。無名の役者で35歳、安アパート暮らしの桜井(堺)は、銭湯で出会った羽振りのよさそうな男コンドウ(香川)が転倒して記憶を失ったことから、荷物をすり替えてコンドウになりすます。だが、コンドウの正体は伝説の殺し屋で、桜井はヤクザから殺人の依頼を引き受ける羽目に。一方、自分が貧乏役者だと思い込んだコンドウは、演技の勉強と記憶の回復に励む日々。そんなコンドウの姿に、結婚願望のある雑誌編集長の香苗(広末)は好意を寄せるが……。

 初メガホンの『運命じゃない人』(05)で国内外の映画賞を多数獲得した内田けんじ監督が、『アフタースクール』(08)以来4年ぶりに放つ最新作。役柄が置かれた状況を疑似体験することで自然な演技を追求するという「メソッド演技法」から着想し、出来心から他人の人生を演じることになったヘボ俳優と、自覚がないまま他人の人生を演じてしまう裏稼業の男がクロスオーバーする筋立てが秀逸だ。浮世離れした役どころで笑わない広末と、やさぐれ感漂う愛人役の森口瑤子も絶妙。人生を回復したい男2人が巻き起こす騒動、ヤクザとの息詰まる対決、そして胸が“キューンキューン”する恋の行方を、どうぞお見逃しなく。

 『バイオハザードV リトリビューション』(9月14日公開、2D/3D上映)は、人気ゲーム『バイオハザード』をミラ・ジョボビッチ主演で実写映画化したシリーズの第5作。世界人口の大半をアンデッドに変えたT-ウイルスの開発元、アンブレラ社の極秘施設に潜入したアリス。仮想現実ルームで東京、ニューヨーク、モスクワを舞台にしたアンデッドやクリーチャーとの戦いを勝ち抜き、驚愕の新事実を突き止める。

 監督は、第1作と第4作でもメガホンを取ったポール・W・S・アンダーソン。ゲームマニアでミラの夫でもあるアンダーソン監督は、進化した3D映像も駆使して仮想空間バトルをダイナミックに演出し、最強ヒロインが華麗に躍動するゲーム感覚の体感アクションをとことん極めた。前作に続きアンデッド役で登場する中島美嘉が、美しくも恐ろしいミラとの壮絶バトルを披露している点も見どころだ。

 『ヴァンパイア』(9月15日公開)は、『リリイ・シュシュのすべて』(01)『花とアリス』(04)の岩井俊二監督が、カナダを舞台に全編英語で撮り下ろした異色作。認知症の母親と暮らす高校教師のサイモン(ケビン・セガーズ)には、誰にも言えない秘密があった。ある掲示板サイトを通じて自殺願望を持つ少女たちと接触し、死を求める彼女らから血を抜き取って飲んでいたのだ。そんなある日、サイモンは図らずも集団自殺に巻き込まれてしまう。

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