「必死にやっていれば、奇跡は起こる」漫談家・コラアゲンはいごうまんの冴えたやり方
#お笑い #インタビュー
コラアゲン 僕も、それがわからんのですよ。ただ、必死で真面目であるということが大事でしょうね。僕らはバカげたことをやってるわけじゃないですか。それだけに、行動だけで判断されないように、本気でこの人はこれをやろうとしてるって思われないといけない。そうするとやっぱり、いい人っているんですよね。
――必死にやっていると、助けてくれる人が現れると。
コラアゲン まあ、必ずじゃないですけどね。ダメなときの方が多いんですけど。それでも、10回に1回でも助けてくれる人がいたら十分でしょう。僕は、こんな仕事をしてるけど、決して社交的でもないんですよ。初対面の人としゃべるのが、おっくうなんです。打ち解けるまでに時間がかかる。
――今でもそうなんですか?
コラアゲン 今でもそうです。だから、取材に行くときは、相手がヤクザとか宗教関係者とか関係なく、一般家庭の主婦の方に話を聞くだけでも死ぬほど震え上がるんですよ。「盛り上がるんだろうか?」「自分のことを受け入れてくれるだろうか?」とか、不安はいっぱいあります。ただ、社交的でもないし不器用なのに、がんばってそうじゃないように見せたいと思ってるときは、確実に失敗しますね。
――よく見せようとすると、うまくいかない?
コラアゲン 舞台もそうですけどね。笑いを取ろう取ろうとしすぎたり、感動させようとすると、絶対スベりますから。
――そういう下心が、お客さんに伝わってしまうんですかね。
コラアゲン まあ、バレますよね。結局、良く見せようとしてる時点で、自分のことを考えてるってことですからね。相手を見てない。本当に相手だけを見ていたら、なりふりかまわなくなれますよね。でも、自分のここをこうしよう、こう見せよう、とか気にしている時点で、相手に向き合ってないですよね。そうするとたぶん話を聞き出すこともできないし、相手が警戒心を解くこともない。ある一定の距離を保った質疑応答しかできないですよ。そこで相手の人生に一瞬でも触れようと思ったら、なりふりかまわないで行くしかない。
僕は技術がないから、そうするしかないんですよ。まあ、ある程度は技術もこれから覚えていかなアカンと思うんですけどね。空気は読めないけど正直だとか、悪いことをしたら謝るとか、そこしかないですよ。そういうのを徹底していると、それだけで認めてくれる人もいる。どうしても、あなたに話を聞きたいんです!という覚悟を示すしかないですよね。
(取材・文=お笑い評論家・ラリー遠田)
●テレビ出演情報
『うもれびと』CX
<http://blog.fujitv.co.jp/umorebito/index.html>
放送日:9月5日(水)、12日(水)で2週連続放送
ゲスト:柴田理恵(ワハハ本舗)
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