ターニングポイントは『ゲゲゲの女房』? NHK朝ドラ人気の秘訣に迫る!
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低視聴率作品が相次ぐ現在のドラマ界の中、NHKの朝ドラ(連続テレビ小説)だけが、好調を維持する状況が続いている。
2010年放送の『ゲゲゲの女房』(平均視聴率18.6%/最高視聴率23.6%)のヒットを皮切りに、『てっぱん』(平均17.2%/最高23.6%)、『おひさま』(平均18.8%/最高22.6%)、『カーネーション』(平均19.1%/最高25.0%)と、高視聴率作品を連発。現在放送中の『梅ちゃん先生』も、8月に24.9%という現時点での最高視聴率を記録し、9月上旬までの平均視聴率は21.9%という、近年では最高の高さとなっている。
あるテレビ関係者が言う。
「『ゲゲゲの女房』より前の朝ドラは、平均で15%を切る状態がずっと続いていたこともあって、いったん“朝ドラ”という枠そのものを終了したほうがいいのでは、という動きもありました。『ゲゲゲ』のヒットで、一気に朝ドラが息を吹き返した感はありますね」
のちに流行語大賞を獲得するなど、その年の社会現象になるほど話題作となった『ゲゲゲの女房』だが、実は初回と第1週の視聴率が、歴代最低のスタートだったことからも、『ゲゲゲ』以前・以後で状況が大きく変わったといえる。
「『ゲゲゲの女房』から、番組の放送時間を8時15分から8時スタートに変更したんですね。かなり冒険だったかと思いますが、その後も安定した視聴率が続いていることからも、『ゲゲゲ』の成功によって、作品の内容やクオリティ、出演者にかかわらず、8時から必ず朝ドラを見る視聴習慣の層が戻ってきた気がします」(同)
現在、朝ドラの人気が安定している理由は、ほかにもあるのだろうか? 朝ドラ事情に詳しい編集者はこう言う。
「『ゲゲゲ』の成功で、その視聴習慣がついたことは確かですね。いつも時計代わりに朝ドラをつけておくという家庭は、昭和のころからのお茶の間での当たり前の光景でした。朝ドラの後の『あさイチ』とのセットで、人気を得てきたと思います」
近年の成功の要因のひとつとして、2000年代の現代を舞台としたものが少ない(時間帯移動後は、『てっぱん』のみ現代)ことも挙げる。
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