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『絶食系男子となでしこ姫』著者・開内文乃氏に聞いた

アジア人と結婚する「なでしこ姫」増加と「生涯未婚率」上昇のやるせない関係

 また、上昇婚を望む女性は、エリート男性と恋愛をすれば結婚にまで到達できるという幻想が強いことも多い。女性誌に「男性にいかにして愛されるべきか」などの特集が組まれ、愛されさえすれば結婚できると流布されているのが顕著な例です。しかし、アジア人男性と国際結婚するなでしこ姫は、上昇婚を目指す女性とはタイプが異なる。なでしこ姫は「モテない女性だ」と考えている人が多いが、それは違う。なでしこ姫はどちらかというと恋愛経験が豊富で、恋愛が必ずしも結婚に結びつかないことに気づいてしまっている女性です。

――モテる女性がアジア人を選んでいると?

開内 モテる女性は経験上、モテる男性が必ずしも結婚に向いているわけではないことを知っている。そんな彼女たちが海外へ行き、現地の男性と親しくなった時に、中国や東南アジアの男性というのは、「結婚を前提に付き合ってほしい」と声を掛けてくれることが多い。それまで、恋愛をしても結婚に至らなかった経験のある彼女たちは、「この人は少なくとも結婚はしてくれる」と思うのです。また、中国や東南アジアの男性は上昇志向が強く、リスクをとって這い上がってやろうという気持ちが強い。日本のエリート男性や絶食系といわれる男性のように、リスクヘッジばかりしているのとは正反対です。そこに魅力を感じるのかもしれません。

――現地で暮らすとなると、アジアとはいえ、日本の両親や友人たちの元からは遠くなりますよね?

開内 社会学では世界の中核都市をグローバル・シティと呼んでいます。例えば、それは香港などです。香港などのグローバル・シティである限り、日本の地方へ行くより移動時間や移動費用などは現実的に抑えられるので、日本に住む両親にも孫の顔を見せられる。だから、結婚生活を維持することができる。また、彼女たちの父親というのは、先ほど話したような大企業勤めのサラリーマンではないことが多いです。そういった家庭環境で育った女性たちは、普通のサラリーマン家庭の保守的な価値観だけが正しいとは考えていない。だからこそ、国際結婚にチャレンジしやすい。また、国際結婚により日本では難しい仕事と家庭の両立を目指すことができる。

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