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拉致問題解決は間近!? 金正恩第一書記が日本政府へメッセージ?

「ほぼすべての韓国人には日本に対する敵意や憎悪が自明で本質的な感情になるという準備のようなものがあって、それは彼らの韓国人としての体験と分かちがたく結びついている。

 韓国で韓国人として生きるものは、日本に対する敵意や憎悪がその心や身体に思考や感情のパターンとして刷り込まれるという体験から自由ではいられない。韓国人はその社会化の過程で、国家との一体感のようなものを早くから学ぶと同時に、反日の刷り込みもおこなわれる。

 韓国では小学生の子どもでも『独島(日本では竹島=筆者注)はわれらの地』などと本気でいうが、この本気は、テレビの公共広告が毎日流し続けている『独島』の風景につながり、また学校教育における歴史理解の正答に支持され、よく知られた歌の文句に共鳴し、さらには、よく知られた清涼飲料水であるとか、その他の商品の広告宣伝によっても刷り込まれている。(中略)

 ある程度の条件、状況が整えば、韓国人は誰しもが反日を実践してしまう。ロンドン五輪でのサッカー選手の行動も、今回の李大統領の言動も、その事例のひとつと考えればよい。(中略)

 かつて国交正常化(65年)以後の日韓関係について、韓国研究者の故・田中明氏は『逃げの姿勢でその場をしのいでいこうとする日本』と『そうした日本を逃がすまいと襟首を掴んで要求し糾弾する韓国』と表現した。もう半世紀も続くこの構図を変えることを、私は日韓関係の新しい正常化と考えたい」

 長く続いてきた日韓の歴史を冷静に見つめ直し、鄭教授の言うように「この構図を変える」努力を双方が歩み寄ってしなければ、日韓の負の歴史遺産を孫子の代まで残すことになる。今の日本が中国や韓国と付き合わないで生きていけるはずはないのだから。

 ところで、シリア北部アレッポで取材中に殺害された山本美香(45)さんの死について触れておきたい。紛争地域へ入るだけでも覚悟がいることなのに、そこで虐げられている弱者の側に立ってカメラを回し、レポートする勇気には頭が下がる。

 新聞記者だった父親は「娘は私の背中を見てジャーナリストになったそうだが、もう追い抜いた」とテレビで語っていたが、その通りであろう。それは親としての父を超えたのではない。大新聞にいたジャーナリストの父親を超えたのである。

 新聞やテレビの特派員は、赴任している地域に紛争が起きれば、その地からいち早く引き上げてしまう。福島第一原発が爆発を起こした後、南相馬市や飯舘村から日本人記者がいなくなってしまったと、マーティン・ファクラー『ニューヨーク・タイムズ』東京支局長が『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(双葉新書)で書いている。そして、その後の現地報告をするのはフリーのジャーナリストたちである。紛争地域でも福島の高線量の避難区域に入ってルポしたのも彼らであった。

 山本さんの志や勇気を評価するのはもちろんだが、そこで終わらせてはいけないと思う。既成メディアの記者たちの勇気のなさやジャーナリスト魂の欠如が指弾されなければならないはずである。自分たちは安全なところにいて、フリーが命懸けでとってくる現場報告や映像を流すだけではジャーナリストを名乗る資格はない。

 8月26日付の朝日新聞社説「シリアでの死──山本さんが伝えた危機」の中の末尾にこうある。

「極限の危機に置かれた人々が生きる場に入り、その現実を世界に伝える。ジャーナリズムの重い責務を改めてかみしめる」

 自分たちは危険から遠い場所にいて、ジャーナリストはこうあらねばいけないなどと寝言をいうだけの典型的な悪文である。朝日には、死を覚悟して戦地を取材するフリージャーナリストに対して恥ずかしいと思う気持ちが欠如している。

 さて、今週の優秀作は現代の金正恩単独会見である。TBSテレビではその模様を8月22日から流しているから、現代の独占ではない。

 これは、1982年に北朝鮮に渡って寿司職人となり、その後「金正日ファミリーの専属料理人」を務めた後、日本へ戻った藤本健二(66)が、北朝鮮側の招待で7月21日から8月3日まで平壌に滞在したとき、金正恩第一書記と再会した話である。

 始めは北朝鮮からの訪朝要請に驚いたようだ。彼は1989年に20歳年下の有名歌手と金正日将軍の仲人で結婚し、間もなく成人する娘がいるそうだ。幼かった金正恩とよく遊んであげたそうである。

 だが、2001年に北朝鮮を出て以来、妻子とは離ればなれである。会いたい気持ちは強いが逡巡していたところ、金正恩第一書記が自筆の手紙をよこし、ようやく決断した。

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