ソネットを完全子会社化したソニー 次のねらいはニフティ!?
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ソネットを完全子会社化したソニー 次のねらいはニフティ!? – Business Journal(8月26日)
インターネット接続事業を手掛けるソネットエンタテインメントの株に、買い物が殺到し3日連続のストップ高となった。8月15日に、2万4000円高の56万6000円で4日ぶりに値段がついた。
9日の取引終了後、ソニーがTOB(株式公開買い付け)を実施して、ソネットを完全子会社化すると発表。TOB価格を1株56万7500円に設定した。同日の終値、33万2000円を大きく上回っていたことから買いが殺到し、2日間の休みを挟み、14日まで3日連続でストップ高となり、比例配分された。15日はTOB価格に急接近したことから、値ざや稼ぎの買い注文が急減し、やっと取引時間中に売買が成立した。
ソニーは間接持ち分を含めてソネットに58.18%を出資している。611億円を投じ、TOBによってソネット株式の全株の取得を目指す。TOB期間は9月20日までだが、全株を取得できなかった場合は、公開買い付け後にソニー株との株式交換を実施する。
ソネットは2005年12月に株式を公開したが、上場時の公募・売り出し価格は1株34万円。脱テレビを進め、コンテンツ配信などネット事業を強化している最中とはいえ、1株56万7500円を投じて、ソニーがソネットを取り込むねらいはどこにあるのか。
実は、ソネットはプロバイターとは別の顔をもっている。それは投資会社という顔である。これまで同社は、ネットベンチャーに対して積極的に投資を進めてきた。
投資先で大化けした筆頭が、99年の会社設立時期に出資したディ・エヌ・エー(DeNA)だ。ソーシャルゲームで急成長とげたDeNAの時価総額は、3326億円(8月17日時点)。ソネットは、DeNAの発行済み株式の11.75%を保有する第2位の株主で、390億円分の価値がある。
また、もう1つのドル箱は、医療サイト「MR君」を運営するエムスリーだ。00年9月に設立、04年9月に株式を上場した。エムスリーの時価総額は2146億円(8月17日時点)。ソネットはエムスリー株式の55.9%を保有しており1200億円の価値を生み出している。
ソニーがソネットを完全子会社するのはソネットの有望な投資先を取り込むのが狙いだ。TOBに611億円の大金を投じても、元はしっかりとれると、したたかに計算している。
ソニーがソネットを完全子会社化することで、俄然、注目を集めているのがニフティだ。ニフティはプロバイダー事業ではソネットのライバルだが、11年3月期までソネットは、ニフティの発行済み株式の4.90%を保有する第2位の大株主だった。しかし、12年同期には大株主名簿から姿を消している。
ニフティは86年2月、日商岩井(現・双日)と富士通の共同出資で設立。日商岩井の撤退で、99年3月に富士通の子会社となり、06年12月に上場した。現在、富士通が66.59%の株式をもつ親会社だ。だが、ソニーが子会社のソネットをTOBで完全子会社化するように、富士通がTOBを実施してニフティを完全子会社化するというのではない。富士通が保有株を売却する可能性がささやかれているのだ。
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