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日刊サイゾー トップ > エンタメ > アイドル  > アイドルフェスTIFを徹底検証

「アイドル文化は歌舞伎に並ぶ日本の芸術となった!」111組732名参加のアイドルフェス・TIFを検証

■総括

 特殊な世界として語られがちなアイドルシーンだが、その実、詳細を知る人間からすると、相撲、歌舞伎、演歌、大衆演劇、宝塚歌劇団にも通じる連綿と日本で受け継がれてきた文化との関連性が多く見受けられる。相撲、歌舞伎ではタニマチとしてごひいき筋が金銭的支援を行い、演歌では歌手に花束を渡す時間があり、時に、万札の首飾りすらもプレゼントする。

 また、大衆演劇でも終幕後、演者自ら出口で観客に挨拶を行い、宝塚にはファンと触れ合う“お茶会”があるのだ。そんな中、握手会は、もはやほぼすべてのアイドルが行っており、かつ今回のTIFのように、ライブ終了後に、メンバーに感想や、アドバイスを送るという方式は新たなスタンダードとなっていくだろう(CDの付加価値として、握手券を付けることには、今後も慎重な議論が必要だが)。

 今回で3回目のTIFだが、ステージ遅延のアナウンス法など、改善点も多々あるだろう。また、ファンの側も音楽フェスならではの譲り合いの心や、DIYの精神を学ぶべきだろう。さまざまな出来事があったが、スカイステージの見晴らしの良さや、夜のスマイルガーデンの解放感、周辺を歩いているだけでアイドルに遭遇できる高揚感など、記憶に焼きついて離れない光景だらけだった。特に、オーラスのアイドリング!!!のステージの「やらかいはぁと」のDメロで、ウルトラオレンジのサイリウムで会場が埋め尽くされた瞬間は胸に迫るものがあった。ステージのみならず、無料握手会などもあり、これでチケット・5,000円はリーズナブルだろう。うだるような暑さの中で繰り広げられた真夏の競演。参加したファン、運営サイド、そして出演したメンバーすべての人に感謝したいフェスとなった。
(文=土井ハチロー)

最終更新:2012/10/10 17:00
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