高い放射線量を計測したロックインジャパンと激安会場費の関係
#音楽 #原発
8月3日~5日、音楽出版社のロッキング・オンが企画制作する「ROCK IN JAPAN FES.2012」が茨城県の国営ひたち海浜公園で行われた。
このフェスに関しては、福島第一原発の事故が起こった2011年に「原発近くでフェスをする必要があるのか?」と一部ファンから反発が起こり、この動きと呼応して「東海村JCO事故後の地元のイメージアップのために誘致され、会場費もタダ同然」という噂が流れている。
本誌では、この件について、国営常陸海浜公園事務所そして関東地方整備局などに問い合わせたが、現在明確な回答を得られていない。
一方、今年のフェスに際しても会場の一部で国の基準値を超える放射線量を計測し、公園側は除染を敢行。
「7月20日に表土剥ぎが完了した西口エリア⑤の放射線量を測定しました。測定の結果0・166μSv/hとなり0・23μSv/hを下回りました」(公園HP)としている。
しかし、実際に公園をガイガーカウンターを携えて計測すると、園内通路などでは確かに0・15μSv/hと、都内とさほど変わらない。
だが、メインステージ「GRASS STAGE」正面の林では、0・5μSv/h超を計測。最高で0・9μSv/hに到達するところもあった。園内各所で、国の定める基準値を超える放射線量を計測したのだ。
この結果を見て、事故後の福島原発周辺を取材するライターは「例えば都内市街地の数値よりは高いですが、ナーバスになるほどではない。相馬市あたりと同じくらいの値で、市民は普通に生活をしてるわけですから、問題ないはずです」と話す。
だが、開催2日前でも国の定める基準値を超えた数値が、園内各所で出ているという事実は、フェスの対応が不十分であることを示している。反原発フェス「NO NUKES」の制作にも携わる割には、少し認識が甘くはないだろうか。
(編集部)
『ロックインジャパンフェスティバル』
2000年から始まる夏フェス。企画制作するロッキング・オンの影響で、出演はすべて邦楽アーティストとなっている。主催はニッポン放送。
■ロッキンオンとフェス事業
不況の出版業界の中でも、音楽系雑誌の凋落は著しく発行部数も、広告収入も落ち込み続ける一方だ。老舗音楽誌「ロッキング・オン・ジャパン」も例外ではないが、近年はフェス制作事業に力を入れており、ごく一部で成果を上げている。音楽フェスだけでなく、11年から「食」がテーマの「まんパク」を開催。こちらも開催は、国営公園だった。
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