ワタミに富士通、ローソンストア100… “ブラック企業大賞”授賞式!
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そしてこうつづっている。「自殺する1か月前には長時間労働で疲弊していた弟に対して、上司から『なんで真剣に生きられないのか』『なんでこの会社に来たのか。迷い込んできたのか?』と叱責するメールが届き、弟はそのメールのコピーを持って、怯えながら実家に帰ってきました。家族の顔を見た弟はずいぶん元気づき、とんぼ返りで会社に戻りましたが、悲しくもそれが家族にとって最後の姿になってしまいました。この間、同僚の方が勇気を出して、弟が死ぬことを考えるほど悩んでいることを、必死に会社側に善処を求めて下さいましたが、その声も会社側には聞き入れてもらえず、むしろ、『そうやって甘えているだけ』と突き放されてしまいました。そして皮肉にも、入社から6カ月間にわたる『予選』と称された試用期間の最終日に弟は自殺しました」
その後、10年6月に千葉労働基準監督署が「長時間労働による過労死」と認定。10年10月にはA氏の遺族はウェザーニューズに対して慰謝料など1億700万円の損害賠償を求めて京都地裁に提訴。すると、2カ月後、会社側が和解を申し入れてきた。これに対し遺族側は「これまでの労働時間管理、労務管理を見直し、社員が健康で安心して働ける職場環境を整え、再びかかる事件を発生させないよう具体的手立てを講じることを約束する」などの和解条件を提示。会社側はこの条件を受け入れて和解は成立した。
だがしかし、この和解成立の直後、同社の社員が労働環境に不安を覚え、労働組合を結成したが、会社側からひどい目に遭っているという。「今日はその組合員が会場に来ています」と司会者が説明し、ガタイのいい2人の白人男性が壇上に上がった。そして、そのうちの一人がこう語った。
「11年1月に私たちは労働組合を立ち上げました。過労自殺があった後も、社内ではまったく労働管理が改善されませんでした。その中で会社のCEO(最高経営責任者)から一言だけコメントがありました。それは『出来事は一瞬にして終わる。全て過去のことなので、また明日に向かって仕事をしていこう』というものでした」
さらに「労働組合を結成してから、実は、委員長が解雇されています。私の給料は17%以上、削減されています。今、まだ社内に残っている労働組合員は隔離された状態です。具体的には、400平方メートルのスペースに私たち2人だけが隔離されて、仕事も全て取り上げられています。会社の同僚は、私たちと話をしなくなりました。組合とかかわると会社から報復されるのではないか、と心配しています。さらに今年8月終わりに、私たち2人は異動させられると会社に言われています。ですが、異動先の部署名も仕事の内容もまだ何も決まっていません。きっと今以上に隔離するための戦略なのだと思います」とも語った、
次に、富士通子会社でソフトウェア開発などをてがける「富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ」(富士通SSL)。2002年4月に同社に入社してSE(システムエンジニア)として働いていた新卒男性B氏は、月80時間以上の深夜勤を含む時間外労働をする中でうつ病を発症し、抗うつ剤の過剰摂取で27歳の若さで亡くなった。
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