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パナソニックとソニーは眼中にない

アップル元社員「ジョブズは他人の成果を自分のものに…」

ソニーやパナソニックは眼中にない

――アップルにとって、ソニーやパナソニックなどの日本メーカーはどう映っていますか?

松井 昔はアップルのほうが「追いつき追い越せ」でしたが、今はもう眼中に入っていません。かつて私も、日本メーカーの携帯電話やミュージックプレイヤーを片っ端から買って、本社に持って帰って分解していました。その数も100や200では収まらない。そうやって得た情報を社内に出せば、上から下まで技術オタクばかりですから、すぐに食いついてくるわけです。しかし、iPhoneを出した頃からは、ライバルから「一部品メーカー」になったという感じです。部品メーカーとして納期は必ず守るし、品質も高いし、コミットしたことは必ず守るから、頼りになる存在ではあります。しかしライバルではない。今は、競合商品を分析することもしなくなったと思います。

――今後、日本メーカーはどうすれば復活できるとお考えですか?

松井 もっと簡単な仕事を、きちんとやればいいと考えています。例えば、ソニーは、米国の量販店を覗くと、日本でまったく流通していない商品が売られている。ヨーロッパでも同じ。一体ソニーは全世界で何種類の製品つくっているのか、ウェブサイトで数を数えたことがありますが、途中で挫折してしまった。なぜなら、日本だけで180くらいあり、それが欧米やアジアといった地域ごとでも分かれていて、数えきれなかったからです。これは、人的/資金的リソースを無駄遣いしているということなのです。アップルだけではなく、成功している海外の会社は、アマゾンでもエクソン・モービルでも、世界で同じ商品・サービスを提供しているわけです。

――日本企業も、世界共通のビジネスを展開すべきだということでしょうか?

松井 そうです。日本の会社は地域によって、ビジネスの仕方を変え過ぎです。アップルは「どこの国でも売れる製品をひとつつくろう」と思ってやっています。日本企業は地域ごとに違う製品をつくっている。だからスケールメリットが出にくい。ひとつの製品が50万台売れるほうが原価率もぐんと下げられるし、工場のラインも一本で済む。それには多様な視点を持った人材が必要です。日本企業は、社内教育で一種類の視点しか持ち得ない人間をつくってしまいがちです。先輩のやったことを踏襲すればいい。そうしたメンタリティでいると、革新的なものはできなくなるのではないでしょうか。冒険したい人間がいると、社内で異端児扱いされる。これからは、企業の中にもっと多様な視点を持った人材を確保することが必要だと思います。
(構成=國貞文隆)

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最終更新:2012/07/28 07:00
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