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日刊サイゾー トップ > その他  > なぜ汎用技術iPodがヒット?
ライブドア証券元副社長、IGPIパートナー塩野誠が語る(2)

なぜ“汎用技術”iPodはヒットしたのか?

塩野 ええ。しかし、グーグル本社で聞いたのですが、グーグルが大企業になって社会的責任が出てきた時に、ベータ版で出すのがすごく難しくなってきたそうです。今までなら無料ということで、ベータ版を出していたのが、それがすごく難しくなってきた。これも、企業が大きくなったがゆえに失ったモノなんですよ。そうするとIT業界においては、スピードを失っていくんです。そこでどうするかというと、ベータ版でチューニングして完成した製品やサービスを買収するのです。これには、

「テクノロジーやエンジニアを買う」
「自分の将来の敵を消す」

という2つの意味があります。そしてスピード感のある人間をチームに入れることで、組織内の活性化を図っているんですね。

「個人の支払い能力」を制する者が、ビジネスを制す?

――グーグルの競合であるヤフーが、先日カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)とポイント事業を統合することを発表しましたが、この動きについてはどのように見ていますか?

塩野 こうした動きのベースにあるのは、1つのIDですべてにアクセスしたいという、ユーザの要望を反映したものです。わかりやすくいえば、クレジットカードを1つにまとめてしまうみたいなことです。しかも、1IDにお金とパーソナルデータが入っていて、「誰がそれを握るのか?」だけではなく、同時に「ネットワークの外部性とか利便性が効いているか?」という視点も必要です。企業から見れば、

「どの企業がメインIDを管理する権限を持って、そのメインIDの中に入っているパーソナルデータにアクセスするか?」
「どの企業がデータの利用許諾ゲート(入り口)に成り得るか?」

の勝負なのです。データへのアクセス許諾権は、ユーザ個人とそこの管理者が持っているので、管理者はビジネス上の強い権限を持つことができるのです。そうした中で、リアルの実店舗とヤフーという大きなメディア、ECが融合されるというのは、ビッグニュースですね。

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