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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『スターシップ・トゥルーパーズ』最新作で積年の到達を見せた荒牧伸志監督インタビュー
“パワードスーツ”との出会いが人生を変えた!? 

『スターシップ・トゥルーパーズ』最新作で積年の到達を見せた荒牧伸志監督インタビュー

――ちなみに、進学前にそんな作品と出会ってしまって、大学受験は大丈夫だったんですか?

荒牧 夏休み中なんか、補習を受けると言っては映画館に1日中いて『スター・ウォーズ』を繰り返し観ていたんですけど、国立大学に入ることができたんです。試験がマークシート方式で、ボクはそういうのが得意だった(笑)。でも結局、大学は中退。上京してアニメ業界に進むことを親に告げると「もう、帰ってくるな!」と言われましたね。自分が子どもを育てる立ち場になって、親が怒った気持ちが分かるようになりました(苦笑)。

――『アップルシード』『エクスマキナ』が海外で評価されたことで、『宇宙の戦士』を原作にした『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズの最新作を監督することに。感慨深いのでは?

sstmain.jpg(c)2012 Sony Pictures Worldwide
Acquisitions Inc.All rights reserved.

荒牧 そう言ってもらえると確かに感慨深く思うんですが、現場に身を置く立ち場としてはただバタバタと仕事に追われているもので、感慨に耽っている余裕がないんです(苦笑)。監督という立ち場に就くと、「次は何をやるか」ということを常に考えていなくちゃならないわけです。もちろん、今抱えている仕事を成功させるというのが大前提です。そういう中で今度は『スターシップ・トゥルーパーズ』ができればサイコーだなと提案したところ、プロデューサー側も『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズを候補作のリストに入れていたんです。ラッキーでした。自分がやりたい企画は、誰彼かまわず言い続けることは大事だなと思いますよ(笑)。ただし、今回は新しいスタジオを立ち上げることになり、スタッフ集めから積極的に関わっていたため、あれこれと余計なことで悩む暇がなかった。逆にそれもよかったように思いますね。

■スタジオぬえ版とは異なるパワードスーツ

――もしも若い頃に『スターシップ・トゥルーパーズ』を手掛けることになっていたら、「『宇宙の戦士』をいちばん理解しているのはオレだ」みたいな気持ちが強く働いたんじゃないでしょうか?

荒牧 以前の自分なら、「スタジオぬえの『宇宙の戦士』のイラストをそのままデザイン化しよう」などゴリゴリの考えになっていたと思います。でも今回、そういうのはなかったですね。監督作を何本かやらせてもらう中で、出会った人たちをうまくコーディネイトしながら面白いものを作ることを覚えたように思います。集まったスタッフの中から自分とは違うものが出てくることを「これはこれで面白いな」と感じるようになっていた。そのほうが仕事は広がります。ですから今回も最初からかっちりしたイメージに向かって突き進んだというより、いろんなスタッフから出てきたものに自分が少しずつ調味料を加えながら作っていった感じなんです。どんな仕上がりになるのか、自分も楽しみながらの作業だったように思いますね。

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