ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes?
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ユーザ無視でニーズない電子書籍普及カギはiTunes? – Business Journal(7月23日)
(「同社HP」より)
電子書籍に多少関心を持っている人ならば、「電子書籍元年」というフレーズを何度も耳にしたことがあるだろう。
しかも、毎年のように。
長く関心を持っている人ならば、2000年代半ばから何度も繰り返し聞かされているキーワードのはずだ。最近では、Amazonが販売する「Kindle」の最新版「Kindle Fire」の日本販売が正式決定したり、楽天が専用端末「kobo」を投入したりと賑やかに見える電子書籍業界だが、今度こそ「電子書籍元年」は来るのだろうか?
日本では03年に松下が、04年にソニーが専用の電子端末を発表し、一瞬電子書籍が盛り上がるかのように見えた時期がある。しかし、その火はすぐに消えた。その原因はいくつか考えられるが、1つも解決できていないように見える。
何が日本での電子書籍普及の障壁となっているのか?
今、それは乗り越えられそうな状態にあるのか?
改めて考えてみよう。
過去の失敗要因「囲い込み」は続行中
先に述べた過去の端末は、重さや性能の面で最新端末とそれほど大きな開きはない。文庫本よりは重いけれど持ち運べる重さであり、十分見やすい文字表示が実現されていた。もちろん年月の経過とともに、より表示速度や表示文字の美しさなどは進化しているし、比較的安価に購入できる端末も多くなっている。カラー表示対応端末や、Android搭載で書籍も読めるタブレットという体裁になっているものもあるが、少なくとも読書の部分に関してはそれほど大きな違いはない。
では、なぜ今とそれほど変わらない端末がありながら、電子書籍は普及できなかったのかといえば、メーカー側の「囲い込み」作戦の失敗があったからだ。どの端末も専用の電子書籍ストアを使うしかなく、中には書籍を購入するのではなく、レンタルしかできないものもあった。独自のファイルフォーマットを採用していた端末まであった。
ただでさえ書籍の電子化という新しい取り組みに懐疑的な作家や出版社が多く、コンテンツの総量が限られていたのに、端末ごとに使えるサービスが分かれてしまった。そのせいで、本を読もうにも読みたい本が見当たらない、使いづらいという状態になってしまったのだ。今の倍以上する価格で購入した端末で、読みたいものがろくにない。そんな状況でユーザーがついて行くはずもなく、利用数減とともにストアごと消えてしまった。
そして困ったことに、この状況はいまだに改善されていない。
最新のどの端末を見ても「うちのサービスから本を買って読んでください」という姿勢は同じだ。「この端末さえ用意すれば、いろいろなショップから好きに本を購入して読める」というかたちはとっていない。もともと楽天は「Raboo」というストアを持っており、パナソニックの端末から利用できたのだが、「kobo」発表時には新たな「koboイーブックストア」を別に用意した。これは世界展開との兼ね合いもあるのだが、同じ楽天の電子書籍サービスですら2つあり、現時点では相互利用ができない。
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