美少女たちが追いつめられる姿にゾクゾク!? リアル系ロボットアニメ『トータル・イクリプス』
#アニメ #アニメ時評
力作ぞろいの夏クールアニメの中でも、気合の入りまくった作画といきなり最終回みたいなテンションの高さでアニメファンの度肝を抜いたのが、『トータル・イクリプス』だ。パソコン用恋愛ゲーム『マブラヴ オルタネイティブ』のスピンアウト作品という位置づけだが、キャッキャウフフと美少女たちが乱舞する萌え萌えな内容かというと、さにあらず。
地球外生命体「BETA」の侵攻で絶滅の危機に瀕している人類の存亡をかけた戦いが描かれ、主人公たちが乗り込む、炎の匂いが染み付いて思わずむせてしまいそうな人型ロボット「戦術機」がハイスピードアクションを見せる、リアル系ロボットアニメなのだ!
その第1話、第2話では、日本に上陸したBETAの軍勢を食い止めるために、訓練生ながら戦術機に乗り込んで防衛作戦に参加することになった女子衛士(劇中では戦術機パイロットを「衛士」と呼ぶ)たちの、凄惨な戦いが描かれる。
防衛ラインに設定された京都を舞台に、鉄の塊をぶっ放す戦術機や現代兵器と、人類の抵抗などなんのそのの勢いで驀進してくるBETAの群れが激突する中、初陣の衛士が対BETA戦において生きていられる「8分」というタイムリミットを乗り越えようと、美少女衛士たちが死に物狂いで戦場を駆け抜ける。なんとか問題の8分を乗り越え、キャラクターはもちろん、視聴者もひと安心するわけだが、物語はここからが本番だ。反撃に転じたBETAの猛攻の前に、気を抜いた女学生たちの乗る戦術機が次々と蹂躙されていくのだ。
その描写がまたエグい。悲鳴も上げることなく撃墜されるキャラもいれば、コクピットハッチを強引にこじ開けられゴリゴリムシャムシャと食べられるキャラもいたりと、戦場の悲惨さがこれでもかと描かれるのだ。死にゆく美少女たちを演じる声優陣の演技もすさまじいものがある。狂気に囚われ、ひたすらBETAをナイフでめった刺しにする金元寿子演じる能登和泉の姿や、死を目前にして「殺して!」と泣き叫ぶ植田佳奈演じるクール系美少女の山城上総と、絶叫しつつ彼女を銃で撃ち抜こうとする中原麻衣演じる篁唯依の掛け合いは鳥肌モノ。
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