夏アニメの穴馬!? “いわく付き”SNSゲームアニメ『探検ドリランド』に熱視線
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話題作、問題作、期待作が百花繚乱の夏アニメが次々とスタートする中、「ド、ド、ドリランド♪」のフレーズもいまや懐かしさを禁じ得ないGREEのソーシャルゲーム『探検ドリランド』(テレビ東京系)のテレビアニメ放送がスタートした。
TOKIOが全員で出演し、「TOKIO、ドハマリ中。ド、ド、ドリランド♪」と歌うCMが全国のお茶の間に流れ、デカデカと街中に広告が張り出されていたことを覚えている読者も少なくないだろうが、今年2月に発覚したレアカードの不正増殖に端を発するリアルマネートレード行為問題やコンプガチャ(特定のアイテムを揃えると、レアなアイテムが手に入るシステム。課金によりガチャの回数や確率が上昇する)問題など、『探検ドリランド』に関するさまざまな問題が取り沙汰されるようになった。
さらに5月には、消費者庁がコンプリートガチャが景品表示法違反であるとして、ゲーム会社に注意を喚起。それを受けてソーシャルゲーム関連会社の株価が軒並み下がるというコンプガチャショックが発生した。
結果、ダーティなイメージを拭えなくなったソーシャルゲームは、一時期に比べてメディアへの露出を極端に減らすこととなってしまった。
そんなバッドなタイミングでスタートしたアニメ版『探検ドリランド』だが、どう考えてもいまさら感を覚えずにはいられない。例えるならば「面白うて やがて悲しき ドリランド」である。何事もブームがピークを迎えて、収束に向かうさまを見るのは切ない限りだが、今回の場合はゲームが悪い意味で世間の注目を浴び、結果、法の下に管理されるようになってしまった後という、なんとも気まずいタイミングでのアニメ化ということで、なおさら切なさが炸裂している。アニメが企画された時点では、ドリランド熱……いやソーシャルゲーム熱がまだまだ盛り上がっており、その中で鳴り物入りで『探検ドリランド』のアニメ放送スタート……と想定していたのだろうが、まさかソーシャルゲーム自体にアヤがついてしまうとは、誰も予想はしていなかったことだろう。
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