【対談】勝間和代・安藤美冬「一発屋と定番の分かれ目」
#Business Journal
勝間 ブームの間って、要はできるだけいろいろな人に知ってもらう過程であって、その中で興味を持ってくれた人の5~10パーセントでも買い続けてくれれば、それは定番として棚に残りますよ、と。そしてここが重要なのですが、なぜ定番化した人やモノが生き残っているかというと、コアなファンが飽きないように、ちゃんとイノベーションをしているからなんです。松任谷由実さんやサザンオールスターズといった方たちが典型ですけど、彼らは微妙に革新し続けている。同じようなことをしているようで、実はずっと新しいことをやっているんですよね。吉野家の牛丼も然りで、実は味がちょっとずつ変わってるんですよ。お客様が飽きないように、ちゃんとその時のトレンドなどを踏まえて味を変え続けてるんです。
――つまり、変わらないように見えるものでも、実は少しずつ変わっていると。
勝間 「定番」という響きに惑わされてしまいがちなのですが、定番って意外とイノベーションをしている。というか、だからこそ定番として残り続けているんです。一方、いわゆる一発屋で消えてしまう人やモノって、要は同じ芸しか持っていなくて、それが飽きられてしまったら終わってしまう、ということなのかな、と。だから、私がすごく安藤さんにお伝えしたいのは、いろいろ悩むところはあるだろうけど、最後に定番になるためにも、ブームのような喧噪はやはり必要ということ。ブームを、いろいろな人に知っていただくための機会と捉えれば、要はパブリシティーをしてもらっている状況なわけですから、とても大切な段階といえる。一生の中で、そんなにパブリシティーしていただける機会ってないですからね。
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