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日刊サイゾー トップ > その他  > 【対談】勝間和代安藤美冬(3)
『「有名人になる」ということ』好評記念対談(3)

【対談】勝間和代・安藤美冬「一発屋と定番の分かれ目」

売り出すための仕掛け

――勝間さんにも、たとえば『情熱大陸』などで取り上げられ、耳目が集まるようになって、安藤さんが抱かれたような葛藤はあったのでしょうか?

勝間 私の場合、PR会社さんについていただいて、戦略的に売り出していったから、安藤さんのような自然発生的な部分がないぶん、当事者の感覚としては少し違うかもしれません。2008年の前半ごろ、ダイヤモンド社さんのスポンサードでPR会社に施策をお願いして、『情熱大陸』に出演したり、「週刊ダイヤモンド」や「AERA」で特集を組んでもらったり、という動きをほぼ同時期に仕掛けていきました。そのことについて「勝間の裏には電通がついている」とか、臆測や悪口を言う人もいましたけどね(苦笑)。

――想像を超えるというか…。

勝間 社会現象のようなレベルで有名になってしまう。要は、そのジャンルでトップに立ってしまうと、その人にあらゆることが集中してしまう傾向が強くなります。ひとたび耳目が集まり始めると、ひたすらそこに取材や講演などの依頼が殺到してしまうんですね。そして、誰がその枠に入るのか、というのは結局のところ偶然なんですよ。私も偶然そこに入ったし、安藤さんも偶然そこに入った。となると、その結果起こることは、なかなかコントロールしづらい面があります。もちろん、その枠に入れるよう、確率を上げていく取り組みは必要です。私も確率を上げる努力はしています。が、確率を上げる努力をした人が全員、枠に入れるかどうかはわからないことですから。

一発屋と定番の分水嶺

――要は「有名人になる」ことはコントロールできることではない、と。

勝間 ええ。コントロールできないから、行き着くとこまでやってみよう。とりあえず流れに乗って、やれることをやっていこう、というスタンスなんです。そして、ブームはどこかで必ず終息するものだから、終息した時にまた考えようと。ブームはたいてい2~3年で終息するんですね。人間の関心事にはサイクルがあるらしくて。で、その後、一発屋みたいな扱いになるのか、定番化するのか、という分水嶺が出てくる。わかりやすい例でいうと、私はコンビニの棚割りをイメージしているんです。たとえば、アミノ酸飲料とか大豆製品とか、トレンドが生じると関連商品、類似商品が一気に増えるじゃないですか。で、トレンドが落ち着いて、陳腐化すると、そうした商品はまた一気に姿を消していくわけですが、それでも10~20製品にひとつくらい、ちゃんと定番化するモノが出てきます。「有名人」というブームも、結局それと同じなのかな、といつも思ってるんです。

安藤 なるほど。わかりやすいですね。

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