もう失敗できないフジ「花王提供枠」の明暗はいかに!? 夏ドラマ初回レビュー(前編)
#ドラマ
全体的に明るくあっけらかんと描かれている分、小さな息子を残して死んだ母親、母親を亡くした家族、イジメに遭っている息子、それを見ながら何もできない母親……と、それぞれの心情がジワリジワリと心に刺さる。また、仲間由紀恵の好感度がこれでもかと上がりそうな作品だ。
3位のEXILE・AKIRA主演『GTO』は、1998年に最高視聴率35.7%を叩き出した反町隆史版のリメイク。「AKIRAの鬼塚も意外といいじゃん!」「瀧本美織が、松嶋菜々子なんかより冬月先生のイメージに近い」「AKIRAの割れた腹筋を見るだけでも価値あり」といった好意的な声が上がる一方、「AKIRAの棒読みワラ」「AKIRAが城田優と同級生に見えない」「黒木瞳がより一層、くわばたりえに見える」といった意見も。
また「主題歌は『POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~』のEXILEバージョンじゃないんだ……」と勝手にガッカリしている人も意外と多く見受けられ、「今後、劇中で流れることを期待!」とまだ諦めていない視聴者もいるようだ。
■芦田愛菜をもってしても不穏な「花王提供枠」
豊川悦司演じる若年性アルツハイマーの父と、芦田愛菜演じる娘の親子愛を描く『ビューティフルレイン』は、番組HPでみずから「この夏、最も泣ける親子愛」と謳うお涙必至ドラマ。初回は、慎ましくも幸せな親子感を盛り上げる回のため、「朝食は納豆ご飯よりパンがいいとねだる愛菜」「歯を磨く愛菜」「テケテケと走る愛菜」「体育でなわとびを忘れ落ち込む愛菜」「誕生日に水筒を欲しがる愛菜」など、とにかく芦田愛菜がかわいく見える仕掛けがびっしり。
ちなみに『ビューティフルレイン』が放送されている「ドラマチック・サンデー」は、花王の一社提供。同枠がスタートした2010年10月以降、長らく苦戦が強いられており、松雪泰子主演『パーフェクト・リポート』(全話平均6.6%)、前田敦子主演『花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011』(7.0%)をはじめ10%に届かないドラマが続出。前クールの『家族のうた』(3.9%)で“数字の取れない枠”として認知度を高めてしまった。
今回、同枠で唯一15%超えであった『マルモのおきて』の芦田愛菜が帰ってきたことで、花王も期待していたかもしれない。しかし、真ウラで向井理主演『サマーレスキュー ~天空の診療所~』(TBS系、14.7%)がスタートした途端、第2話で9.5%まで下降。挽回のチャンスは、今後の“泣きの展開”次第だろうか。
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