「なんでもあり」な80年代を象徴するツッパリキャッツ! なめ猫今昔物語
#サブカルチャー #バック・トゥ・ザ・80'S
このように、手間暇をかけて撮影されたなめ猫グッズは、冒頭で述べたように大ヒット。カードは1200万枚、ポスターは600万枚の売り上げを記録した。この記録はいまだに破られておらず、キャラクターグッズ史上もっとも売れたキャラクターとしてなめ猫の名は、今も燦然と輝いている。
■意外な「なめ猫」の副産物
動物に服を着せる、というかつてない発想で誕生したなめ猫だが、このアイデアは後に意外な副産物を生み出している。
「当時、なめ猫の服を作りたいと言ってくる業者はたくさんいたのですが、それとおなじくらい犬の服を作りたいという業者もたくさんいました。うちしか動物に服を着せるようなことをしていなかったからみんな許諾を取りにきたんですが、『好きにしていいよ』と言っていました」
この津田氏の対応のおかげで、世の中に「犬に服を着せる」という文化が定着。今ではすっかり一般化した感のある「犬服」のルーツはなんと「なめ猫」だったのだ。
■密かに大ブーム真っ最中! 「なめ猫」の今
数々の伝説を残した「なめ猫」だが、誕生から30年を経た今も密かなブームとなっている。きっかけとなったのが、2005年のグッズ再発売だ。その後、2006年に子ども向け漫画雑誌「月刊コロコロコミック」「別冊コロコロコミック」(いずれも小学館)で又吉を主人公にした漫画『~なめねこ又吉最強伝説~なめんなよ!』の連載をスタート。同時に少女漫画雑誌「ちゃお」(小学館)では写真を使った相談コーナーも始まり、低年齢層に大きな支持を獲得。2009年頃まで小学館発行の子ども向け雑誌で「なめ猫」が多く取り上げられた。
そのため、若年層の「なめ猫」人気はかなりのもので、再発売された免許証カードの売り上げはなんと累計1,700万枚。第1次ブーム以上の売り上げを記録しているのだ。
「コロコロコミックをはじめ、小学館さんがいろいろとやってくれたおかげで若年層に売れたのはありがたいですね。現在250アイテム出ていますが、とくに騒がれてないのにこんなに売れるなんて不思議です」
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