現役の隊員が多数出演! リアリティーにこだわったアクション映画『ネイビーシールズ』
#映画
今週紹介する新作2本は、若干マニアックなアクション映画だが、フィクションに現実を巧みに取り込んでいるのが共通点。架空のストーリーで観客を楽しませながら、実社会の問題に向き合うことを教えてくれる、マニア以外にも注目してもらいたい力作たちだ。
6月22日に封切られる『ネイビーシールズ』は、一握りの精鋭で組織される米海軍特殊部隊ネイビーシールズ(Navy SEALs)の戦いを描く軍事アクション。コスタリカでテロに関与する人物を追っていたCIAの女性エージェントが拉致される。エージェント奪還の命を受けた特殊部隊シールズは敵の拠点を急襲し、激しい銃撃戦の末に人質を無事確保した。だが拠点で押収した証拠品から、史上最大規模のテロ計画が判明。決行の時が迫る同時多発テロを未然に防ぐため、シールズの各チームはアフリカ、南太平洋、メキシコへと展開する。
SEALsとは海(SEa)、空(Air)、陸(Land)に由来する名称で、陸海空にまたがる偵察や対テロ作戦などの特殊任務を遂行するエリート兵たちの部隊を指す。チャーリー・シーン主演の『ネイビー・シールズ』(1990)で存在が広く認知され、昨年5月にオサマ・ビン・ラディン殺害作戦を遂行したことでその実力を改めて知らしめた。本作の最大の売りは、現役のシールズ隊員たちが主要キャストをはじめ大勢出演していること。さらに、初めて撮影が許可された原子力潜水艦を含む各種ビークルや、アサルトライフルから対戦車ロケットまで多種多様な銃器も本物なら、敵地で実際に遂行される作戦を脚本に取り入れ、銃撃戦のシーンでも実弾を使用するなど、徹底してリアリティーにこだわった。テロとの戦いの最前線を迫真のアクションと映像で追体験させる本作は、ともすれば抽象的にとらえてしまいがちな「戦争」「宗教と正義」といったテーマを、身近に感じる契機ももたらしてくれることだろう。
一方、打って変わりコミカルな要素を多分に含むのが、6月23日公開のSFパニックアクション『アタック・ザ・ブロック』。ロンドンの低所得世帯向け公営団地に住むモーゼスら5人の悪ガキ仲間が、帰宅途中の見習い看護師サムを取り囲んで金を奪おうとしたとき、近くに停めてあった車に隕石が落下。モーゼスは飛び出してきたエイリアンに襲われ傷を負うが、すぐに仲間と反撃しエイリアンを殺してしまう。悪ガキたちがエイリアンの死体を引きずり意気揚々と戻った団地の周囲に、今度は多数の隕石が次々に落下。最初よりも大型で凶暴なエイリアンの群れが人間たちを襲い始める。
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