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日刊サイゾー トップ > 社会  > オランダ敗退の本当のワケ

【EURO2012】「キャンプ地選びに失敗した!?」ウクライナの現状と“優勝候補”オランダ敗退の関係

euro2012photo01.jpg気候のいいポーランドの港町グダニスクではデンマーク、ドイツ、
アイルランド、そしてスペインがベースを置いた。

 ポーランド・ウクライナで共催されているサッカー欧州選手権だが、ユーロのベスト8が出揃った。

 残念ながらホスト国のポーランドは完全な力不足、一方のウクライナもグループステージ第3戦のイングランド戦で明らかなゴールが認められない不運もあって敗退。しかし、史上初の大会連覇を狙う王者スペイン、強豪のドイツやイタリアが順当に勝ち進み、いよいよ21日(日本時間22日未明)から決勝トーナメントが始まる。

 グループステージ一番の驚きといえば、優勝候補の一角だったオランダの敗退だろう。ロッベンにファン・ペルシー、スナイデルと熱心なファンでなくとも名前だけは聞いたことがあるだろうスター選手を数多く揃えながら、3戦3敗とまったくいいところがなかった。

 いったい、なぜ敗れてしまったのか。専門的な分析はほかに譲るとして、現地ではこんなことが話題になっている。“オランダはキャンプ地選びに失敗した”というのだ。

 今回のユーロは東欧での初開催ということで、インフラ面の整備の遅れが大会前から不安視されていた。実際、開幕から運営が滞るような大問題には発展していないものの、交通手段や宿泊施設の乏しさなど、細かなことを挙げればキリがない。先進国が多い西欧に比べると、社会主義時代の面影が残る東欧は、あらゆる面で遅れが目立つのだ。

 とくに旧ソ連のウクライナはそれが顕著で、いわゆるスター選手が満足できるような滞在先は見当たらず、グループステージの3試合をハリコフ(ウクライナ)で戦ったオランダだが、キャンプ地は快適さを求めてポーランドのクラクフに決めた。この点はオランダに限らず、今大会グループステージをウクライナで戦う8チーム中5チームが当地を嫌い、ポーランドを拠点にしているのだが……(実際に筆者を含めた取材陣の中でも、ウクライナの移動の不便さや不当にホテル代が高騰している、あるいは満足な宿泊先を見つけられないといった理由で、ポーランドを中心に取材活動をしている人も珍しくない)。

 しかし、クラクフとハリコフとは、あまりに気候が違い過ぎる。ハリコフはクラクフに比べ、気温が約10度高く、湿度も高かった。涼しいクラクフで調整し、いざ試合が暑苦しいハリコフとなれば満足なプレーはできないはずで、それが選手の苛立ちにつながり、チームは崩壊へ向かってしまったのか。

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