“芸能生活30周年”ニコラス・ケイジの会心作! 被災地に流布する暗号『ハングリー・ラビット』
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謎の男・サイモン(ガイ・ピアーズ)から“代理殺人”を
提案される。
サスペンスの巨匠アルフレッド・ヒッチコックの代表作のひとつに『見知らぬ乗客』(51)がある。妻との離婚調停が進まない主人公に、たまたま列車の中で知り合った乗客が“交換殺人”を持ち掛けるというもの。“見知らぬ乗客”は主人公にこう囁く。「あなたの妻をあの世に送ってさしあげますよ。代わりに、私の父を殺してくれませんか」と。お互いに殺人の動機がないので、警察は逮捕することができないと言う。『見知らぬ乗客』は個人間で取り交わされる契約だったが、もしも“交換殺人”を組織単位で行なったらどうなるか? ターゲットの選定、行動パターンの調査、そして実行、証拠隠滅を別々の人間が分担して“完全犯罪”をやり遂げる。ニコラス・ケイジ主演の『ハングリー・ラビット』は、平凡な高校教師が組織ぐるみの“交換殺人”に巻き込まれる恐怖を描いている。
舞台は米国のニューオリンズ。2005年に米国南部を襲った超大型ハリケーン・カトリーナの災禍からようやく街は立ち直り、かつての平和な暮らしが戻りつつあった。そんなある日、高校教師のウィル(ニコラス・ケイジ)の妻ローラ(ジャニュアリー・ジョーンズ)が銃で武装した暴漢にレイプされるという事件が起きる。ローラは一命を取り留めたが、ボコボコにされた顔が痛ましい。外傷以上に心の傷が深刻だった。夫であるウィルが近づいても怯えている。なぜ自分の妻が? 警察は何をしているのか? 怒りの吐け口を見つけられずにいるウィルに“見知らぬ男”が声を掛けてきた。「警察が犯人を捕まえても、すぐに釈放されます。私たちが代わりに強姦魔を罰してあげましょう」と謎の男サイモン(ガイ・ピアース)は話す。強姦魔をこのまま街にのさばらせておくわけにはいかない。正義は自分たちの側にあるのだ。そう考えたウィルは「イエス」の返事をする。しばらくして強姦魔の死体が発見された。ウィルは違和感を覚えつつも、ローラとの夫婦生活に平穏が戻ってくることを喜んだ。
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