オリンパス社員語る「会長訓示『粉飾は大したことじゃない』」
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オリンパス社員語る「会長訓示『粉飾は大したことじゃない』」 – Business Journal(6月15日)
悪くない。(「同社HP」より)
昨年10月、巨額の粉飾決算が発覚し、菊川剛元会長兼社長が退任したオリンパス。その直前には、同社の不正を追及しようとしたマイケル・ウッドフォード元社長を、菊川氏が突如解任するなど、すでに混乱が生じていた。結局、東京地検特捜部が動く事態となり、3月、特捜部は菊川氏ら旧経営陣を起訴。こうした混乱を受け、3月期決算は489億円もの赤字に陥り、5月には他社との資本提携や大規模なリストラが報道されるなど、いまだに落ち着きを見せていない。
そんなオリンパスの現役社員・A氏に、驚くべき同社の実態を聞いた。
――まず、粉飾決算発覚前から、同社の現役社員である濱田正晴氏が、上司の不正行為を同社内の通報窓口に通報したことで、不当な配置転換を強要され、濱田氏が同社の不当労働行為の取り消しと損害賠償を請求した「オリンパス裁判」というものがありますね。
A氏 はい。昨年8月に出された控訴審判決では濱田氏が全面勝訴したものの、すぐに会社は最高裁へ上告し、現在も争っている模様です。会社が実施する「濱田君教育計画」という”教育プログラム”に基づき、新入社員が受けるレベルの技術系テストや無意味な資料整理をさせられていたといいます。
――現在も濱田さんは、同じ境遇なのでしょうか?
A氏 聞いた話だと、ほったらかしにされているようですね。形だけの部署で、濱田さんのほかに教育係、監視係がいるみたいです。濱田さんの仕事は、単純なエクセル入力などの作業くらいで、飼い殺し状態みたいです。席は、あくせく働く300人くらいの社員に囲まれていて、無人島にいるみたいに孤立している感じですね。
――濱田さんに声をかけたりする人はいるんですか?
A氏 いないみたいですね。話しかけると、会社から目をつけられて怖いということもあるんじゃないですかね。
――昨年から、粉飾決算など一連の問題が起きたときに、社内的にはどんな感じでしたか?
A氏 何も変わらなかったし、今も一切、変わっていないですね。もともと陰湿な雰囲気のある会社ですが、社員はそういう話にはまったく触れずに、部長連中はなぜかニヤニヤ笑いながら働いていますね。
――粉飾決算が発覚したことにいて、会社側から何か説明はありましたか?
A氏 一応、社長のメッセージとかはありましたけど、「本当に大変な事態である」とか、そういった感じではなかったですね。「お客様は『がんばれ』、と言ってくれている」とか、洗脳に近い話ですね。やはり、オリンパスは世界のシェア7割を占めている内視鏡がまだあるので、能天気なのではないでしょうか。
――5月30日、オリンパスが100億円の出資を受ける資本提携を目指し、ソニーとパナソニックに絞って交渉を進めていると、朝日新聞が報じました。そしてこの報道では、同社が社員を2500人削減する計画があることにも触れていますが、社内では事前に何か説明はあったのでしょうか?
A氏 事前にはありませんでした。同日に、新社長の笹宏行と、新会長の木本泰行による訓示があったのですが、その冒頭で笹社長は「朝日新聞でリストラとか提携の件が載ったので、それについて触れなければいけないですね」と言ったのですが、結局最後まで一切触れませんでしたね。濱田さんの件も、会社は裁判で敗訴して、それを上告までしたという事実があるのに、それについてもまったく触れない。「会社として、コンプライアンスをしっかりやっていかなければいけない」とか言ってましたけど、ふざけた話だなと(笑)。社会的にも大きな話題になっているのに、社内的に黙って通せるものではないと思いますが、見事に黙っていますね。木本会長は、粉飾決算についても、「大したことじゃない」と言ってましたね。また、聞いた話ですけど、木本会長は今もって会食ざんまい、温泉ざんまいらしいです。お金がないというのに。「なんでコイツのために、高い温泉の予約を取らなくてはいけないのか」と、腹を立てている社員もいるでしょうね。
リストラ報道は、広報がマスコミに流したもの
――2500人のリストラの件は、社内ではどう受け止められていますか?
A氏 これについても、社員は何も話さないですね。でも、会社からの正式な発表ではなく、おそらく広報などから意図的にマスコミに流しているんでしょうね。既成事実をつくって、外から社員を追い詰めたいというのが会社のやり方でしょう。いつかはやるんでしょうね。
――リストラの件について、社員同士で話したりしますか?
A氏 あまり聞こえてこないですね。うちは声を上げないという社風ですから。変わらないですね。パナソニックやソニーとの提携話についても、いまだに(6月4日現在)何も説明はないですね。
――給料カットという話はないんですか?
A氏 そういうのもないですね。組合も一生懸命に「リストラ反対!」というセレモニーだけはしています。でも、今回、経営の不祥事で社員がリストラされるということに対して、組合はどう対応するのかということは興味深いですね。
――昨年4月に、マイケル・ウッドフォード氏が社長になったときに、会社は変わるかも、という雰囲気はありましたか?
A氏 何度も言うようですが、誰が社長になろうとも、何も変わらなかったです。ホント、不思議な会社です。もうコケが生えているんじゃないですかね。決算が赤字になっても、なんにも変わんなかったですね。
ウッドフォード元社長は金に走った
――ウッドフォード元社長が、巨額不正経理を追及して社長を解任されたのは不当だとして、オリンパスに損害賠償を求めた訴訟で、5月に両者は和解しました。同社がウッドフォード元社長に12億円もの和解金を支払うことでケリをつけたと言われていますが、これについて社員はどう思っているのでしょうか?
A氏 和解に際し、いろんな条項があると思いますが、「彼が知っていることに対し、お金を払うことで、すべてを隠そう」という会社の思惑が感じられます。要は隠蔽ですよね。でも、それはいけないと思います。オリンパスは透明であらねばいけないし、そういう意味では、もう少し会社と戦ったほうが、社会的な彼の評価も上がったんじゃないかと思います。お金に走るのはしょうがないですけど、残念ですね。
――先ほどお話の出た濱田さんの裁判でいえば、昨年8月に東京高裁で会社側が敗訴し、最高裁に即時に上告しましたが、それ以降、社長がころころ替わって、今の笹社長で4人目です。笹社長が「前経営陣の誤りだったので、上告を取りやめます」と言えば、社会的に評価されると思いますが。
A氏 笹社長に「これまでの膿を出す」という意気込みがあれば、オリンパスにとっては社会的にもブランド価値的にも非常にプラスになると思います。逆に、最高裁の判決を待っていれば、どんどん状況は悪くなりますよね。経営陣は、濱田さんに人権侵害をしておきながら、全社員に対しては「人権侵害はしないようにする」と言ったり、内部通報制度についても、最高裁に対しては「当社にはまったく問題ない」と言う一方、第三者委員会や東京弁護士会には「批判を厳粛に受け止めます」と言っていますよね。どういうことなんでしょうね。
――しかし、いくらオリンパスには内視鏡があるといっても、自己資本比率も下がっていますし、経営的には危ないと思いますが、社員の危機感はどうですか?
A氏 今、リストラの話が出ていますから、危機感はあると思います。でも、社内的には、そういうことを言ってはいけない雰囲気なんです。言った瞬間に、自分が会社から嫌がらせをやられると。
――退職者が増えたとか、社員の流出はありますか?
A氏 よくわかりませんが、今でも中途採用で人が入ってきますから、オリンパスは相変わらず優良企業なんでしょうね。普通でしたらとっくに潰れてますが、どんな悪いことをしても潰れない企業だと。
――濱田さんのように干されている人は多いのですか?
A氏 かなりいると思いますよ。オリンパスの得意技である「飼い殺し」で、少しうるさいから、おとなしく意味のない仕事をさせておくという。ウチは、仕事ができて上にもズカズカとモノを言う社員は、こうした仕打ちを受けるというのが、もう常識ですから。
(構成=編集部)
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