トークイベントで見た空前の女子率! ついに「軍歌ブーム」がやってきた?
#本
世の中には、こんなに軍歌を愛する人々が多かったのか! 昨年12月8日、真珠湾攻撃70周年の記念すべき日に社会評論社から発売された異色の書籍『世界軍歌全集』。発売から早半年を過ぎようとしているのに、その売れ行きは止まらない。むしろ、どんどんと新たな読者を獲得している恐るべき一冊だ。
6月8日、紀伊國屋書店新宿南店3階のイベントスペース「ふらっとすぽっと」にて、本書の著者・辻田真佐憲氏と、「珍書プロデューサーまたはサバカルチャー編集者で知られる社会評論社のハマザキカク」こと編集者の濱崎誉史朗氏によるトークライブが開催された。
著書である辻田氏のマニアックさは発売直後に本サイトでも報じたが(※記事参照)、この日のイベントで共に登壇した濱崎氏は、『超高層ビビル』『世界飛び地大全』『ニセドイツ1・2』『ゴム銃大図鑑』『世界の首都移転』と、誰得(失礼!)な奇書を次々と世に送り出してきた希代の傑物として評価が高い編集者だ。これはとんでもないトークが展開されるに違いないと期待しつつ、開始10分前に到着した筆者は驚いた。すでにほとんどの席が埋まっているのだ。その時点で人数は30人あまり。その後さらに参加者は増えて、50人を超える大盛況となった。今回のトークテーマは「軍歌」だが、軍歌の愛好者は常にマイノリティだ。何を隠そう筆者もその一人なのだが、中学や高校の遠足のバスの中、大学の新歓コンパの二次会のカラオケでなりふり構わず軍歌を歌って、学校生活をぼっちで過ごした人は少なくないはず。ところが、この日の観客はまったくそうではない。終始、和気あいあいである。
それに加えて驚くのが、若い女性の観客が山のようにいること。しかも、都会的なタイプから黒髪ストレート、アボガドをビニール袋入れて持参する女子まで、何かの仕込みかと思うほどかわいいコばっかり(注:真実です)。
どうも、筆者の知らないうちに軍歌はオシャレなものになっていたらしい。いや、軍歌を愛聴してきてよかった……。もはや気分は涙、莞爾と部隊長。いざ来いニミッツ、マッカーサーといった具合である。
さて、トークは編集者の濱崎氏が著者の辻田氏に質問する形式で進行したのだが、ほとんど辻田氏の独壇場であった。イベントは19時開始だというのに、辻田氏は仕事を休み、朝からTwitterでこのイベントにかける意気込みを繰り返しツイート。『叩き潰せ米英』、『進め一億火の玉だ』などを聞いて気分を高揚させていたというのだから、当然である。
辻田氏は、本書の意義を次のように熱く語る。
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