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「批判もデマも腹は立たない」北九州の震災がれき搬入騒動で中核派全学連委員長がコメント

zenshinhp.jpg「前進」公式サイトより

 いつの間にか「情弱」という言葉がよく似合う存在になってしまったTwitter界隈。先日のウソニュースサイト「虚構新聞」をめぐる騒動では、自分が間違えておきながら「虚構新聞」に逆ギレするツイートを飛ばす人も見られた。そうした中、今度は北九州市での放射能汚染がれきの試験焼却阻止をめぐり、新左翼党派・中核派が公式サイトに掲載した闘争報告がTwitter界隈から大注目を集める騒動が起こった。

 騒動の発端になったのは5月26日、ある人物の「【偽情報注意!】現在、北九州市の瓦礫受入に反対している市民のことを革マル派か中核派かなどといったデマ情報が広がっております。『前進』というタイトルの記事は推進派の工作員が作ったものと思われますので、気を付けて下さい。実際の反対者はベビーカーを押すパパやママなど普通の市民です」というツイートだ。もちろん、このツイートには即座にツッコミが殺到した。何しろ「『前進』というタイトルの記事は推進派の工作員が作ったものと思われますので」とツイートしているのだから。「前進」は、新左翼党派の「中核派」こと「革命的共産主義者同盟全国委員会」の機関紙の名称。件の記事は「北九州で放射能汚染がれき試験焼却に大反撃、搬入実力阻止したぞ!」というタイトルで、同サイト内の1コンテンツとして存在する(http://www.zenshin-s.org/zenshin-s/sokuhou/2012/05/post-1601.html)。つまり、いくら新左翼の事情を知らなくとも「推進派の工作員が作ったもの」なんて見るほうが、どうかしている。さすがにTwitterでも「どう見ても本物だろ」「推進派の工作員が作った偽情報にされたら中核派も立場がない」といったツッコミが溢れたのである。

 ところが、騒動はこれだけでは収まらなかった。今度は「中核派が北九州の騒動に関与したのを明言」といったツイートを流す人が次々と現れたのだ。関与も何も「前進」サイトのアーカイブを見ると、昨年来「反原発・反核」のさまざまな行動に参加しているのは一目瞭然だ。いったい、何を今さらというのが正直なところ。筆者も、昨年から盛んに行われている「反原発・脱原発」を掲げるデモなどを取材することはあるが、国家権力が「過激派」と呼ぶ新左翼党派から、社民党、共産党などの伝統的な左翼、はたまた右翼までもが参加している姿を見る。つまり「存在していて当たり前」なのだ。5月6日に原発の全停止を記念して「祝!原発ゼロ パレード」を行った「脱原発杉並」は「政党や団体を問わない“有象無象”の集団です」と称しているが、実際に宣伝カーは社民党や新社会党からの借り物であったし、中心部分には共産党の杉並区議も関与していた(後日、この区議に「やっぱりオルグのためですか?」と聞いたら、なぜか周囲の「市民」に怒られた)。

 要は、自然発生的な市民が主体であっても、さまざまな組織が参加しているのはごく自然なこと。むしろ、参加者が100%政治組織にも所属していない「無党派な市民」の集まりだとしたら、なんらかの方法で排除の論理が働いていると思ったほうがよい。やはり「推進派の工作員」なんてデマを飛ばす人も、今さら「中核派の関与」を騒ぐ人も、ちょっと「無垢な市民」を妄想しすぎなのではなかろうか。

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