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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ゲーム感覚で楽しめる釣り居酒屋
【散歩師・朝井がゆく!】vol.14

まるでUFOキャッチャー!? ゲーム感覚で楽しめる‟釣り居酒屋”

turi9.jpg飲食スペースは船の形。
turi7.jpgこの店で釣れるのは、「紀州 梅まだい」という
種類。言うまでもないが、ピチピチでおいしい。
釣らずに活き造りだけを注文する場合は3,200円。
釣ったほうがお得。

 そして、せっかくなので伊勢海老釣りにも挑戦してみたのだが……これまた釣れない。

turi8.jpg

 伊勢海老やオマール海老、貝類などを釣る場合は、餌はつけず、体に針を引っかけて釣る。が、針が水の中でふよふよと動き、思うように海老の体に引っかかってくれないのだ。海老のあれだけゴツゴツした体なら、どこかしらに引っかかりそうなものなのに、狙えば狙うほど釣れない。もはや手づかみした方が早いわ! とジリジリしていたら、「欲のない子どもたちは、伊勢海老をひょいひょい釣っていきますね。価値をわかっていない分、余計な力が入らないのかも」と店長さん。鯛たちにはことごとくフラれ、伊勢海老を狙って自分の欲深さを再認識させられ、なんだか自分という人間について考えさせられてしまった。魚にも選ぶ権利がある、そういうことだろうか。これ以上魚と己について思いをめぐらせても暗い気持ちになるだけなので、このへんにしておく。

 海でも川でも新宿でも、釣りは人を哲学的にさせる。

●ゲーム度
★★★★★
ゴツゴツしたその体で釣れそうな誘惑をまき散らし、いざ釣ろうとすると、釣れそうで釣れない伊勢海老。この感覚は、UFOキャッチャーのそれと似ている。また、安いアジを釣りたかったのに(アジは釣り代+調理費680円~)、釣れたのは高い鯛だった! という、狙い通りに取れないところもまるでUFOキャッチャーのよう。子どもは価値も分からずに伊勢海老をひょいひょい釣るらしいが、その親のお財布事情がやや気になるところである。
(取材・文=朝井麻由美 撮影=田所英一郎)

●『釣船茶屋ざうお』
< http://www.zauo.com/contents/zauo_top.html >
新宿店:新宿区西新宿3-2-9 新宿ワシントンホテル1F 電話:03-3343-6622
営業時間は、平日は11:30~14:00/17:00~23:00、土日祝は11:30~23:00
首都圏の他には、大阪、愛知、三重、福岡でチェーン展開。毎月第一木曜日の夜はマグロの解体ショーを見ることもできる。釣った魚を使ってお寿司作りを教われる「寿司職人体験教室」も随時開催中。

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