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起業家、フリーランサーは必読の書!

パーティ感覚で楽しく仕事ができちゃう!? 日本初のコワーキング本『つながりの仕事術』

coworking01.jpgPAX Coworkingでお仕事中の佐谷恭氏。「仕事終わりにコワーキング仲間で一杯
やることが多いですね」とすごく楽しそう。

 これからのビジネスシーンで役立つキーワードになりそうなのが、“コワーキング”。英語でcoworking。一緒に仕事するという意味。これまでにも起業家やフリーランサー向けにレンタルオフィス、シェアオフィスというものはあったが、これは個人が払うオフィス代の負担を軽くするためのもの。それに対し、コワーキングは働く人同士がコミュニケーションすることの効果に着目している。多種多様な業種の人たちが同じオフィスに集まって働き、仕事の合間に交わす雑談などから新しいアイデアを生み出したり、刺激を受けたりしようというのが狙いだ。会話のない静まり返ったオフィスよりも、多少ざわざわしている活気のある職場のほうが仕事がはかどるという人には最適な空間だろう。時間や気が合う仲間が見つかれば、一緒にランチに出掛けたり、仕事帰りに一杯やるのもOK。意外な人的ネットワークが広がる可能性もある。2006年ごろから米国でコワーキングスタイルは生まれ、日本でもこの1〜2年、各地でコワーキングスペースが次々と誕生している。そんなコワーキングの概念と利用方法を紹介した日本初のコワーキング本が、5月11日に発売された『つながりの仕事術 「コワーキング」を始めよう』(洋泉社新書)だ。

 『つながりの仕事術』は東京で初となるコワーキングスペース「PAX Coworking」を主宰する佐谷恭氏、『「どこでもオフィス」仕事術』(ダイヤモンド社)の著者・中谷健一氏、仕事はすべてコワーキング関連で受注・参加しているというデザイナーの藤木穣氏の3人による共著。第1章では、佐谷氏がコワーキングというワークスタイルがどのようにして生まれたのかという歴史的背景とコワーキングで働くメリットについて解説。第2章では、仕事の9割をオフィス外で行っているという中谷氏がコワーキングスペースの有効活用方法をレクチャー。第3章では、藤木氏が海外や国内のコワーキングスペースで生まれたビジネス事例をレポート。さらに第4章では、各地のコワーキングスペースを具体的に紹介している。国内では神戸・東京・大阪・上田・金沢・横浜……と広がりつつあるとのこと。都内だけを見ても、会員数110人以上という国内最大級のコワーキングスペース「渋谷co-ba」、英会話教室などの勉強会を積極的に開いている「下北沢オープンソースカフェ」、猫がオフィスで伸び伸びと過ごしている癒し系の仕事場「ネコワーキング」など様々なタイプのコワーキングスペースが運営されている。

 特定のオフィスに縛られずに、カフェやレストランなどをオフィス代わりに活用するワークスタイルは、ノマド(遊牧民)ワーカーという呼び名で浸透しつつあるが、ノマドワーカーにとってもコワーキングスペースは魅力的な拠点となっている。また、フリーランサーが陥りがちな孤独感に悩まされることもない。本書では、自分に合ったコワーキングスペースを見つけるために、“ドロップイン”と呼ばれるお試し利用を薦めている。多くのコワーキングスペースは、1日1,000円程度でドロップイン利用ができる。まず、ドロップイン利用してみて、そのコワーキングスペースの雰囲気を気に入れば“メンバーシップ”契約すればいいというわけだ。いくつかのコワーキングスペースに参加して、その日の仕事内容や気分で使い分けることも可能。いろんなコワーキングスペースを無料で行き来できるよう、海外のコワーキングスペースとも連携した“コワーキングビザ”も存在する。また、コワーキングというワークスタイルは“ジェリー”とも呼ばれる。職種や性別・年齢の異なる様々な人たちがひとつに集まる様子を、ビン詰めの砂糖菓子ジェリー・ビーンズに例えたもの。コワーキングスペースやカフェでちょっとしたイベントや勉強会を開く際、フェイスブックなどで「ジェリーしよう!」と呼び掛けると好奇心旺盛な人たちが続々と集まるそうだ。

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