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【特集】AKB48 27thシングル選抜総選挙

「その汗は嘘をつかない」AKB48総選挙・速報分析!! 仲谷明香、中西優香、武藤十夢の急浮上の真相

――速報発表は、東京ドームシティホールで見てたんですよね?

本城 発表は、東京ドームシティホールで「見逃した君たちへ2」のSKE48チームE「逆上がり」公演で見ていました。末っ子チームで、活動開始前に解散まで宣告されたチームEが、仲間の卒業に直面しながら迎えた2nd公演。チームK5thで、初代チームKの最後の公演であり、高度な表現力が求められる中、木本花音や、研究生・斉藤真木子の運動量に圧倒されました。そんな余韻に浸る中で、会場とAKB48劇場を生中継で結んで速報が発表されましたね。

――前回40位内に入ってなかったメンバーの名前が続出しましたが、その感想は?

本城 まさに、「逆上がり」公演4曲目「その汗は嘘をつかない」でしょう。2009年の第1回選抜総選挙から在籍していて総選挙最終結果に一度も名前が出ていない田名部生来、中田ちさと、仲谷明香のプロダクション・Mousa所属メンバーや、岩佐美咲、野中美郷、小林香菜が入りました(中田は第1回の中間発表25位)。中でも、「非選抜アイドル」(小学館)で本人が書いているように仲谷や中田は、かつて自分から進んで所属チーム以外の公演も覚えて、劇場に出てきた公演の功労者。野中は、2010年4月、5月にかけて、SDN48公演以外、48公演連続出演し、特に研究生公演には9期生に交じって正規メンバーとしては一人で参加し、現在も後輩から慕われている。「汗だく汁だく」で知られ、公演の発汗量では負けない田名部生来、現在の所属メンバーで最多公演出演者である小林とそれぞれ、劇場で汗を流してきたメンバーたちが次々に名前が呼ばれました。

 そんな彼女たちが昨年、総選挙で壇上に上がれない中、投票してくれたファンに語った言葉で印象的なのが「恩返しがしたい」という言葉。ファンが投票してくれているのをわかっていて、それに報いたいと思う。中でも、小林はブログで「私は夢に向かってたくさんの人に認められるようにがんばります。きちんと自分と見つめあっていきたいです」と綴り、総選挙の結果を更なる成長の糧とした。

 AKB48の場合、ファンはメンバーをルックスだけで評価しているわけじゃない。握手会で会話しながら、メンバーの人間性に触れた上で、魅かれている。「ファンはタレントに似る」という言葉もあるように、彼女たちのように、地道に、実直に、日々をコツコツ生きているようなファンに、メンバーたちが支持された結果だと思う。もちろん、昨年はランクインできなかった石田晴香、片山陽加、松原夏海の今回の浮上も同様です。流した汗の分だけ、見てくれる人が増えたことを今回の速報が教えてくれたと思います。

――「汗の量はハンパじゃない」といえば、SKE48からは17人ランクインし、40位内でも13人入りました。去年はSKE48は速報で8人、最終結果で6人なので、大きく枠を増やしました。

本城 中でも、いつも公演ではがむしゃらな“巷で噂の男子系女子”中西優香が入りましたね。彼女は4期生としてAKB48に加入し、大家志津香、北原里英、指原莉乃と同居していた“地方組”としても有名。AKB48が唯一夏休み期間に毎日1日3回公演を行っていた2008年の夏に数々のアンダーとして、公演に連日立ち続けた“鉄人”。

 その経験を経て、SKE48に移籍し、誕生したばかりのグループを支えてきた。才女としても知られ、『週刊AKB』(テレビ東京系)の「第一回中間テスト」では1位を記録し、文才もある。頭がいいからか、振りの覚えも早く、最近でも自分の誕生日にチームE公演に出て「天使のしっぽ」を披露し、チームKII公演に「GIVE ME FIVE!」のバンド演奏でベースを弾くために行くと、急遽「16色の夢クレヨン」に出ることになり、その場で振り覚えたという伝説も残している。中でも、彼女が熱いパフォーマンスを見せるのが、「制服の芽」の2コーラス目で最前下手に来た時の激しい踊りは汗が飛んでくるぐらいヤバいですね。同じく、チームSでもダンスへの情熱は誰にも負けない木下有希子は、速報発表後、「3年間私がして来た事を何か結果として残したい」と熱い思いをブログに書いた。彼女と同じ3期の矢方美紀も急浮上。握手会に誰も並ばなかったという経験を経て、現在、本人の努力から「アイシテラブル」で初の選抜に起用され、矢方は人気上昇中です。

――実は大分県で指原莉乃と同じ中学校だった矢方美紀ですが、その二人と同じ大分県出身の江藤彩也香が研究生にながらHKT48から唯一ランクイン。

本城 1期生の中で、江藤は、センターである兒玉遥のアンダーや、ほかのポジションも覚えながら、チームHに入れずに、研究生に。身体能力はHKT48で一番とも言われており、小5からウェイクボードをやっており、政見放送で「総選挙の波に乗って全国の人に知ってもらいたい」と語ったのが実現した。江藤には、熱心なファンが総選挙対策用のホームページを作り、彼女の魅力を伝えています。

――同じく研究生から突如躍り出たのは、AKB48の12期生・武藤十夢でした。

本城 SKE48研究生・今出舞(5月末で卒業)、NMB48研究生・上枝恵美加、乃木坂46・中田花奈と同じく名前が回文な武藤十夢。加入から1年が経過した12期生の中で最年長・高校3年生。名前は、父親が誰にも相談せずに決めて届けを出してしまい、親戚中が大反対。「裁判所に行こう」という話にもなったものの、母が面倒になって辞めた……というエピソードを公演で明かしています。

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