目的はぼったくり防止! 中国海南島でレストランにiPad導入を義務付ける法案が成立か?
#中国
iPadの購入費用を稼ぐため、少女がネット上で自らの初体験を売りに出したり、少年が臓器ブローカーに腎臓を売ったりといった事件が続出するほどアップルフィーバーが過熱している中国だが、海南省三亜市では、市内の海鮮レストランにiPadを用いた注文システムの導入が検討されている。
きっかけは、今年の旧正月シーズンに、中国版Twitter「微博」上に寄せられた、ぼったくり被害者のつぶやきだ。
そのつぶやきによると、同市でタクシー運転手に勧められて行った海鮮レストランで、どこにでもある料理を3皿頼んだところ5万円以上を請求されたのだという。さらに別の客は、水槽の魚の値段を聞いたところ、店員がその魚を掴んで地面に叩き付け、息の根を止めてから重さを量り「7万5,000円だ」と回答。その客が文句を言おうとしたところ、数人の大男が出てきて、請求金額を支払うように脅されていたという。
このつぶやきには、翌日までに4万を超えるリツイートなど、大きな反響が寄せられたため、地元当局も調査を開始。結果、同レストランには営業停止命令が下されたが、市内の海鮮レストランでは同様の手口のぼったくりが横行しており、イタチごっこの様相だ。
そこで、事態打開の切り札として白羽の矢が立ったのがiPadだ。
市が構想している注文システムは、市内の海鮮レストランのメニューをすべて電子化し、客はiPadの液晶をタップすることで料理を注文。それぞれの料理について、政府が承認した価格を上回る金額が請求された場合、自動的に通報されるというものだ。
しかしレストラン側は、iPad1台に対し約7万5,000円のコストを負担することになるといい、すでに反発が起きている。
ユーザーの数だけ使い方があるともいわれる万能ツールのiPadだが、前代未聞のこうした利用法を、生前のジョブズは想定していただろうか……。
(文=牧野源)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事