アナログゲーム界のコミケ!? 「ゲームマーケット2012春」に潜入！

　5階の店舗ブースでは、手作りのデザインサイコロ売り場に、中古品のアウトレットセール、無料配布していたチップには、わらわら人が群がっていた。

本体のゲームを買わなければ意味がない
チップに、なぜ群がるのか……。

　そして、4階に下りると、これぞゲームマーケットの本領発揮と言わんばかりのおかしな同人ゲームが出てくる出てくる。入り口近くにはいきなり、Tシャツをゲームにしてしまった、という破天荒な作品。

Tシャツにマジックテープでくっついている駒を動かすゲーム。
着ながらのプレイも可。

　もはや、普通のコミケのような同人誌も売られていた。涼宮ハルヒや初音ミクがボードゲームをやる様子を小説仕立てにし、読むことでゲームのルールも分かるようになっているそうだ。

　さらには、『魔法少女まどか☆マギカ』のセリフが書かれた絵馬まで。ゲームマーケット、なんでもアリである。

アナログゲームに何も関係ない。こんなの絶対おかしいよ。

　そして最後に、数カ所の体験スペースに立ち寄り、ゲームをプレイして（そしてボコボコに負かされて）から帰ったのだが……このゲームマーケット、なんとも性格の出るイベントだと感じた。早い者勝ちの中古品セールに、無料でのゲーム用チップ配布と、我先にと群がりたくなる誘惑だらけ。そして、ゲームの体験スペースでは、対戦相手が初対面にも関わらず、容赦ないプレイを繰り広げている人を多数見かけた。アナログゲームを前にすると、まったく人間は素直になるものである。……ボコボコに負かされた悔しさをぶつけてるわけではないですよ、決して。
（取材・文＝朝井麻由美）