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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 大槻ケンヂ×小明対談!
小明の突撃インタビュー

もしサブカル界の売れないアイドルライターが大槻ケンヂの『サブカルで食う』を読んだら

大槻 そう。来年こそは就職を。サイゾーさんのところに入れてくださいよ。何ができるかなぁ。うふふ。

小明 サイゾーって、慶応とか早稲田卒の人がすんごい雑用をやってたりしますよ。

大槻 そうなの? もう、そういう人たちを就職させたから日本はダメになったんだよ! もっと中卒とかアウトサイダーの人を就職させてたら日本はマシになるよ! ……ということで、『有名大学卒を就職させて日本はダメになった』っていうそれっぽいタイトルの新書を、適当な内容で出そうと思っています。

小明 あはは! 『サブカルで食う』も、かなりの表紙勝ちですよね。中身ももちろん面白いんですけど、まずこのタイトルだけで、電車の中で読むのをちょっと恥じらいましたもん。

大槻 「あの子は真剣だ!」って思われたね。

小明 もちろん真剣な気持ちはあるんですが、ごまかしの利かない表紙なので広告塔の気分でした(笑)。それにしても、今回はまたえらくちゃんとした棚のジャンルの本ですよね。

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大槻 新書そのものが好きで、いいことが書いてあるものもたまにあるんだけど、基本的にみんなひどいんだよね。例えば、うつ病の本を新書で読んでみたの。たくさん読んでみたら、「うつは座禅で治る」って書いてる人がいたんだけど、その人、何年か前には臨死体験のことを書いてたんだよね。だから、ちゃんとしているかどうかじゃなくて、変なことをそれっぽく言う人に書かせているだけなんだよ、新書って。小明ちゃんもそれっぽいことを言えばいいだけなんだよ。『卑屈でモテた』とかさ。

小明 卑屈は決してモテません!

大槻 別にいいんですよ、中身は。オカルト本みたいなもんだから。読むほうだって真剣に読んでないもん。新幹線の暇つぶしとか、お風呂でパーッと読める本でしょ?

小明 そんなことないですって! サブカルで食うことに必死な人は、真剣に読みますって! ほら、私の『サブカルで食う』には付箋がこんなにたくさん!

大槻 うわぁ(笑)! それヤバいじゃん(笑)!

小明 自分で出しておいて……?

大槻 そもそもね、白夜書房で新書ってジャンルの棚がないんですよ。どこに置くんだろう、これ。……『棚もないのに新書は作れる』って本はどうかな? それでそこそこ元をとって展開していくってやつ。『新書に学ぶ経営学』『棚がなくても売る方法』とか。いいね、どんどんできるよ。新書の会議って絶対適当だよ。面白ネタでしょ? 『東京音頭でうつが治った』とか、そんなんでいいんだよ。絶対そうでしょ?

小明 そう、かなぁ……? でも確実に人生の役に立つことはたくさん書いてありましたよ。先ほどおっしゃられてた“才能と運と継続”の話もそうですが、まず目立つのは才能と運と継続を持ってして成功した人なわけじゃないですか。例えば中川翔子とかは才能+サブカルなわけで、そういう人が目立つことでサブカルの裾野を広げて、そのおかげで才能がなかった私みたいな奴も地味に食えたりする。そして私に残されたのは、継続なんです。

大槻 なるほどね。この本では「継続さえすれば中の下にはなれる」と言っていて、「じゃあ才能があるとどうなんだ?」ってことは言ってないし、もしかしたら、ポイントはそこなのかもしれない。でも、最近そういう人も増えてきたよねぇ。福山雅治さんが格闘技の大会でキャスターなんかしてたから「超ディスってやれ!」と思われたのに、めちゃめちゃ詳しくて、むしろリスペクトされているし、サブカル好きのジャニーズなんかも出てきて、その子を宇多丸さんがかわいがったりしている。そういう、かっこよくてなんでもできる人がどんどん駆逐していくんだよ。オタクもそうだし、サブカルもそうだし、そのうちジャニーズ顔の杉作J太郎さんみたいな人も出てきて、やがてすべてのコンテンツは持って行かれるんですよ。そして、そういうのがない奴は、丸太を転がしてピラミッド作っているんだよ。そういうのしかないんだよ。……『丸太を転がす人生』って新書、どうかな?

小明 読むと暗い気持ちになりそうだから、嫌です……。

大槻 だったら、『実は誰もが福山雅治』とか『誰でもしょこたんになれる』ってシリーズとかもいいし、この本が増刷とかした暁には、サブカル界の中谷彰宏、あるいはサブカル界の須藤元気として、『風の谷のなんちゃら』って本をだね……。

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