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ジェイソン・ステイサムがまたまたクールな殺し屋に『キラー・エリート』

killermain.jpg(C) 2011 Omnilab Media Pty.Ltd.

 今週紹介する海外アクション映画2本は、いずれもジャンル映画の伝統を活かしながら新趣向を凝らし、ライトな映画ファンからマニアまで幅広い層にじわじわと支持を広げそうな“掘り出し物”的作品だ。

 5月12日公開の『ロボット』は、ワイヤーアクション、VFX、ラブコメ、ミュージカルといった娯楽のスパイスが絶妙にブレンドされ、カレーのように刺激的な味わいのインド製SFアクションコメディ。ロボット工学者のバシー博士は長年の研究の末、優れた知能と身体能力を備える自分そっくりのロボット“チッティ”を開発する。改良が加えられ感情を持ったチッティは、博士の婚約者サナに恋心を抱くもあえなく振られ、軍の採用テストにも失敗して廃棄されてしまう。そのスクラップを回収した狡猾なボラ教授の手により、冷酷な殺人マシンに生まれ変わったチッティは、自身のレプリカを量産。サナを拉致し、ロボット軍団を率いて街を破壊し始める。

 『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995)のラジニカーントがバシー博士とロボットの2役で主演し、ヒロインはミス・ワールドで優勝歴を持つインドの国民的女優アイシュワリヤー・ラーイ。インド史上最高という37億円の製作費が投入され、『ターミネーター』シリーズ等を手がけたハリウッドの伝説的VFXマン、スタン・ウィンストンのスタジオも協力。本国で2010年に公開されてからすでに世界興収が100億円を超すメガヒット作品だ。SF映画のファンならきっと、『ターミネーター』『マトリックス』『スター・ウォーズ』といった人気シリーズや、アシモフの“ロボット三原則”に基づく『アイ,ロボット』(04)などへのオマージュを楽しめるはず。『スラムドッグ$ミリオネア』(08)でアカデミー賞作曲賞・歌曲賞を獲得したA・R・ラフマーンの音楽でミュージカルシーンが挿入されるあたりは、いかにもインド映画らしく微笑ましいが、終盤でロボット軍団が合体して巨大モンスターになるあたりから、もはや驚かせたいのか笑わせたいのかワケわからん状態。三池崇史監督の『DEAD OR ALIVE』シリーズにも似た趣の本作、特に“珍品アクション”をこよなく愛する方々はお見逃しなきよう。

 『ロボット』が異種混合、なんでもありの異端なら、同じく5月12日に封切られる『キラー・エリート』は、元SAS(英国陸軍特殊部隊)隊員によるベストセラー小説を映画化した正統派アクションだ。凄腕の殺し屋ダニー(ジェイソン・ステイサム)は、限界を感じ引退を決意するが、師匠のハンター(ロバート・デ・ニーロ)がオマーンで人質に取られたと知り、現地に飛ぶ。オマーン首長の息子3人を殺した男たちへの報復という依頼を引き継いだダニーだが、標的の男3人は、極秘組織「フェザー・メン」に守られたSASの精鋭兵士だった。困難なミッションを遂行するダニーの前に、フェザー・メンの密命を受けた元SASのスパイク(クライブ・オーウェン)が立ちはだかる。

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