ヒロシさんの至言「女の人はね、僕と約束してる日にカゼひくんですよ」
#インタビュー #小明 #大人よ教えて!
──はい。できるだけ先生と目を合わせないようにしてました。
ヒ ね? でも、そこで「はい! はい!」って言わなきゃいけないんですよ、テレビに出たら。前へ前へ行かないと……!
──もう、ヒロシさんがひな壇に座ってるのが奇跡のように思えてきました。確かに、みんなと一緒に立ち上がって「ちょっとちょっとー!」って言ってるヒロシさんは想像がつきません。
ヒ そう、言えないんですよ。でも言わなきゃっていう、もやもやっとした感じ。もう、「ああああああああああ!」って言いそうになるもん。画面上では、だまーってるだけに見えるけど、ぼくは発狂しそうになっている。「あああああああああああ!」って言いたくなるのを我慢して、じーっとしてるんです。
──思ってたよりずっとギリギリな精神状態でテレビに出られてたんですね……。でも、ヒロシさんの著書には、よく後書きの部分にモテない人や報われない人生を歩んでいる人への暖かいメッセージが書かれているじゃないですか。あれ、泣けるんですよ。ヒロシさんのネガティブなネタに、そんな熱い想いが込められていたと気づいて、ハッとします。
ヒ そうなんです。そういうのはなかなか伝わりづらいけどね。ぼく、いちばん悔しいのは、中学生とかで自殺しちゃう人いるでしょ? そういうの、いたたまれなくてねぇ。いじめてるやつなんて、絶対たいしたことないのに、そのときは大きな存在じゃないですか? 学校の先生もたいしたことないのに偉そうに言うから、「俺が悪いのかな?」って思うかもしれない。けど、絶対そんなことはないんだよっていうのを伝えていきたいなって。でも、ぼく自身がバカにされてる存在だから、それはなかなか伝わんない。だから、本にちょっとだけそういうのを入れたりとかね。
──今まで何の気なしに笑ってた自分が恥ずかしいですよ。『ヒロシです。華も嵐も乗り越えて』(東邦出版)に書いてあった、「九九が覚えられなくて教室に残されて、人よりも劣ってる欠陥人間なんだっていう気持ちをずっと引きずってる」っていうの、すごくわかります。私もずっと給食が食べ終わらなくておもらししそうになったり、いくら残って練習しても、ひとりだけ逆上がりができなかったり……。
ヒ ねー。でもねー、逆上がりなんかできなくたってね、金儲けはいくらでもできるんですよ。でも、そのときの子どもには、それがすべてじゃないですか。逆上がりができたほうがモテるわけじゃないですか。足が速いほうがモテるわけじゃないですか。でも、いろんな才能があるわけじゃないですか。例えば写真を撮る才能があっても、小学校でそんな授業なんかないし、それだけじゃない、いろんな商売があるってことを知ってもらいたいですよね。だってこうやって愚痴言って金もらう仕事も、作ったわけですから、ぼくが。ずっと愚痴言い続けて。
──本当ですね。なんだか思いもよらず良い言葉をいただきました。ありがとうございます!
ヒ そうでしょ。あと、メッセージとか発信してると、なんか、ちょっとかっこいいじゃない。モテそうじゃない。ちょっと尾崎豊っぽくて、ふふふ! 「こういう一面もあるのね、ヒロシちゃん」って思われたらいいな、と思って(笑)。
──あっぶな! まんまと手中にハマるところでした! でも、この『ヒロシです。』に書いてある「マイナス要素を抱えながらも、絶対にモテてやろうと思ってます。だから、あなたも諦めないで」っていうくだりは、すごく希望になりますよ。ヒロシさん、絶対モテてくださいね!!
ヒ そんなん言いながら、やっぱりモテてはないんですけども、ただ、あのー……実家に帰ってね、同級生とかと会うとね、当時イケメンって言われてた人たちが、どんどん劣化してるんですよ(笑)。ぼくは学生の時に超くやしい思いしてるから、そういう一軍の男子たちがハゲてたりしてると、もう、たまらない幸福感に包まれて……(満面の笑み)!
──また、地元にいる人たちって、ちゃんと働いたり子どもを育てたりで忙しいから、外見的に年をとるのが早い感じがしますよね。
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