トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 話題沸騰中『アキバレンジャー』

豪華スタッフ陣が本気でおふざけ!? 話題沸騰中『非公認戦隊アキバレンジャー』

 一方で『ゴーカイジャー』という作品は、過去の戦隊を知るたくさんの年長のファンの目を再び戦隊シリーズへ向ける強い副作用を発揮し、彼らの応援はこちらの予想を大きく上回る熱さを感じさせてくれました。“『ゴーカイジャー』で『シリーズ全体への愛』を注いでくれた年長のファンの応援を、一年で終わりにしてしまうべきではない”。これこそがアキバレンジャー発想の原点です」

 そう語るのは、東映の日笠淳プロデューサーだ。

 彼は「年長のスーパー戦隊シリーズファンに絞った商品が成立する手応えを得た」という営業上の理由も包み隠さず語る一方で、「かつて送り出した作品を今も愛してくれるファンに喜んでもらいたい」というクリエイター集団としてのモチベーションの高さが『アキバレンジャー』の原動力だと語る。

IMG_6489.jpg(C)東映AG・東映<

 そんなファンの愛にあふれた後押しと、ちょっぴりビターな大人の理由から誕生した『アキバレンジャー』だが、その制作体制は本家シリーズと比べても遜色のないガチな布陣となっている。

 80年代から特撮ヒーロー作品に携わり、ゼロ年代のスーパー戦隊を数多く手掛けた敏腕プロデューサーである日笠氏をはじめ、シリーズの顔となる第1話の監督を多く手掛けてきたシリーズ立ち上げの達人である田崎竜太監督。スーパー戦隊シリーズには欠かせない名物脚本家・荒川稔久など、特撮ファンなら見逃せない大ベテランスタッフの名がズラリと並ぶ。

 しかし、日笠プロデューサーは今や世界に名だたるサブカルチャーの街・秋葉原を舞台に『アキバレンジャー』を描くことに対し、当初は自信が持てずにいたそうだ。

「メインのスタッフは、サブカルチャーの街になってからの秋葉原に通うという経験はほとんどない年寄りだらけなので(笑)、秋葉原の“雰囲気や空気感のリアルさ”を再現できるか自信は持てずにいました。それでもリアルな“アキバ”の雰囲気が出ていると思ってもらえるとすれば、一番大きいのは、もっと若い世代のマニア属性を持つスタッフたちの的確な知識や助言や取材の成果でしょうね。また、それを取捨しまとめる年寄りクリエイターたちが隠し持つふた昔前のオタク魂、オタクセンス的なものが、若い世代のオタクとも共通する部分を持っているということでもあると思います」

 つまり、『アキバレンジャー』は単なるネタ作品というわけではなく、特撮オタクたちの世代を超えた制作体制から生まれた「愛の結晶」なのだ。イイハナシダナー。

123
ページ上部へ戻る

配給映画