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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 2700 ナンセンスとリズムの融合
お笑い評論家・ラリー遠田の【この芸人を見よ!】第107回

2700 狂熱的に奏でられた「ナンセンスとリズムの融合」に笑いの根源を見る

 また、彼らは、いわゆるコントや漫才を演じる際にも、それらを無理矢理「リズムネタ」の枠に押し込んで、リズムネタとして演じ切ってしまう。ややナンセンス気味の歌詞をリズムだけで押し切り、それで笑いを取るというのはかなり高度な技術が求められる。また、そのリズムに乗れるかどうかは人それぞれであるため、リスクが高いようにも見える。実際、2700のネタのどこが面白いのかわからないと感じる人もいるかもしれない。

 だが、冷静に考えてみれば、笑いとはそもそも、そういうものではないだろうか。人によって好きな音楽の好みが分かれるように、何を面白いと感じるかは人それぞれ違う。だから、リズムネタの伝道師である2700に迷いはない。彼らの頭の中では「リズム=笑い」という等式が完全に成り立っている。あるリズムで観客を乗せられなかったら、また別のリズムを奏でるだけ。彼らにとって笑いとは実にシンプルなものだ。「新ネタ」ならぬ「新曲」を量産して、リズムネタのパイオニアとして勢いに乗る2700は、お笑い界屈指のヒットメーカーである。
(文=お笑い評論家・ラリー遠田)

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