あの元芸人“路上詩人”軌保博光が天国を創るニューヒーローになっていた!
#お笑い #本
てんつくマン 上がるね~。「JAPAN」って付けると、勝手に日本代表になったみたいな気分になるし(笑)。思い込み大作戦やね。あと士気でいうと、現地には「笑ったらあかん」って空気があったけど、とにかく僕らは笑うことばかり考えてた。僕らのエネルギーが下がってもうたら、人なんかサポートできへんから。
――笑うこと以外に、現地で何か心掛けていたことはありましたか?
てんつくマン 非常識なことが起こってるんだから、「常識で考えんとこう」って思ってましたね。常識で考えたら動けなくなってしまうの。例えば、小学校に1,300人の被災者がいて、毛布が1,100枚届いても配らへんのよね。超~寒がってるのに。「まずおじいちゃんとおばあちゃんと子どもに配って、若い衆は我慢!」って、なんで言わへんねんって、「平等」って言葉がすごくイヤになったんです。平等って、人救わへんやろうって。あと、被災者が行政へのストレスを溜めないように、避難所の教室とかを一つずつまわって、「どうも~。この前、市役所行ったら、対策本部長なんか右行ったり左行ったり、真っ直ぐ歩けなくて坂田利夫みたいになってましたわ~。それくらい寝ずに頑張ってはりましたよ~」みたいな話をするようにしてましたね。
――物資を配ったりメンタルを気遣ったり、すごく忙しそうですね。
てんつくマン やることが山ほどあって、とにかく必死! 記憶ないもん。とにかく人手が足らなくて、そこで思ったのが、災害が起きたときのために、日本でも高校卒業したら2年間くらい「武器を持たない徴兵制」みたいなのがあってもええんちゃうかなって。もしみんながトラックやユンボを動かせたら、もっと人救えたんじゃないかなって思うのよね。
――ところで、てんつくマンさんはドキュメンタリー映画『107+1~天国はつくるもの~』パート1、パート2の監督も務めていらっしゃいますが、現在、パート2.5を製作中だとか。
てんつくマン 『107+1~天国はつくるもの~パート2.5』は、癌患者さんや、末期癌を克服した人らを取材していって、「癌=死」っていう思い込みを取っ払おうという映画です。僕らはマスコミなんかに「病気とは戦わなければいけない」っていうふうに洗脳されてしまってるけど、病気って戦うと負けるの。やっぱ抱きしめないと。
――病気を抱きしめるとは?
てんつくマン 癌は「死」やなくて、「サイン」やねん。癌に対して「お前、絶対殺すからな!」ってふっかけると、癌が「何言うてんねん! 俺、お前に『今の生き方、違うんちゃうんか?』ってメッセージ伝えに来てんねんっ!」って殺されてしまう。でも、癌に「なんで今、来てくれてんの~?」って優しく語りかけたら、「お前、ほんまはこんなんやりたいんちゃうんか?」って返してくれて、そのやりたいこと楽しんでたら、そのうち「あれ? あの人(癌)どこ行ったんやろ?」ってなるのよ、ほんまに。
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