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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『SR3』入江監督インタビュー
『サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』公開記念小明の突撃インタビュー

「ぬるま湯もウソではないけれど――」入江悠監督『SR3』が叫んだボンクラたちの夢の後先

――すごいいい俳優さんなのに、なぜそんなことに……。ちなみに、監督は『SR1』を撮った際に、「この映画が当たらなかったら監督を辞めよう」と思っていたそうですが、その時、監督は29歳ですよね。まだ若いじゃないですか。どうして辞めようと思われたんですか?

入江 僕、19歳のときに映画を勉強しようと思って、東京に……っていうか所沢に出てきて、そこからちょうど10年経つ時期だったんです。10年ってひとつの区切りじゃないですか。映画って、文筆と違って、あんまり晩年でデビューとかってないんですよね。感覚的なセンスもあるし、29歳ぐらいがいろいろ考える節目だろうな、と思っていて。

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――監督は劇団も立ち上げていらっしゃいますけど、劇団の人も30歳前後で一気に人数が減っていきますよね。みんな、やりたいことか現実とか、プレッシャーとか家族の事情に挟まれて、だいたいそのあたりでフェードアウトしていく。私は今アラサーで、売れないアイドルも10年目になってるんですけど、もう挟まれすぎて苦しいですもん。完全に節目が来てます。

入江 おお、そうなんですね、すごいですね。

――最近CDなどを出し始めたので、これでまたしばらくアイドルを名乗ってやろうと思ってるんですが、なにぶん知名度もありませんし……。でも『SR3』で、どん底にいながら叫び続けるマイティを見たら、ついつられて「私はまだアイドルを続けるぞ!」みたいな気持ちになっちゃって……どんどん辞めるタイミングを失っていくんですよ、売れてもないのに。これはもう責任問題だと思うんですよ。だから、もう、ちょっと、嫁に、嫁……。

入江 ああ、嫁に行くか、アイドルを続けるか、みたいな?

――いや、ちょっと監督の嫁に……監督が嫁にもらっ……えーと……(赤面)。

入江 いやぁ、でも10年続けるってすごいですよ。アイドルとして、「これをやりたい!」みたいなものはあるんですか?

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