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日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 無人駅で“駅寝”にチャレンジ!
元祖聖地巡礼の旅【3】

無人駅で孤独に過ごすぜいたくな一夜 鉄道旅行の至高の楽しみ方

hiruma_mujinneki_002.jpgアウトドア用のコンロがあるだけで随分と捗るぞ。
使用は駅舎から十分に離れて、火の用心。

 この駅、事前にインターネットで情報を得た限りでは、たまに駅寝をする人もいる様子。深夜には駅の電灯が消えてしまうという情報もあったので、ヘッドライトを頭に装着してから行動を開始することに。まず、駅寝に欠かせないのは、自炊の装備である。筆者が持参したのは5,000円程度で揃う登山用のガスストーブとコッヘルだ。一度買えばそうそう壊れるものでもないので(次第に高級品が欲しくなる人もいるようだが)、重宝する。持参した食料は、白米と棒ラーメン。アウトドアでは非常食のアルファ化米を使う人が多いようだが、やはり米を持参して炊くに限る。棒ラーメンは、100円ショップでも必ず売られているものだが、2食分入って100円なので、貧乏旅行には欠かせない。

hiruma_mujinneki_003.jpg無人駅ながら、駅舎が立派で過ごしやすい。
郵便ポストもあるから、ちょっと便利かも。


hiruma_mujinneki_004.jpgただし、ちょい広すぎて落ち着かない気も。

 さて、食事を終えて散策もしたら、やることもないので就寝。「始発までに去る」ルールを絶対視しているので、朝は早い。それに、朝もやの中でようやく自分が寝た駅の全貌が見えてくるのが駅寝の醍醐味なのだから。

 ……と、目覚めはガサゴソと動く人の音だった。何かと見てみたら、まだ随分と早い時間なのに2人組は起き出しているではないか。見ると、彼らは寝袋は持参しているのに、駅舎のコンクリートの床に敷いているのはハイキングなどで使うレジャーシート……。この駅、ホーム側はドアがなくて、外気がモロに侵入してくる、ただでさえ寒さ対策が必要な構造なのだが……。せめて銀マットくらいは持ってこようよ!

■突然現れた人影

 さて2晩目である。実は、伊那市駅の先のどこかの駅で寝ようかと思っていたのだが、田切駅で「登山ですか? 輪行ですか?」と話しかけてきた、地元の人から得た情報で予定を変更することに。筆者が正直に「昨晩も駅で寝たんですよ」と話したところ、「長野県側はもっと寒いし、このあたりは悪いヤツらが多いよ」と指差したのは伊那市駅よりも辰野・岡谷よりのあたり。なるほど、街に近づくに連れて人も増えるし、結果的にトラブルの可能性も高くなるのは間違いない。というわけで、天竜峡駅よりも豊橋寄りの秘境っぽい駅を探すことにする。しかし、情報は少ない。携帯でネットに接続して得られる情報(これだけでも、筆者が最初に駅寝した90年代初頭に比べてものすごい進化だが)は、せいぜい駅舎にドアがあるかどうかくらい。だが、そんな情報でも貴重だ。念のため、終電よりも2本ほど早い列車に乗って、候補地のB駅(『究極超人あ〜る』の光画部がみんなで泊まった駅だよ!)に到着。まったく人の気配はなし。前夜の駅と同じく、あたりは真っ暗である。

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