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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』  > 2度スピード違反のキムタクをCM起用し続けたトヨタの“自殺行為”
本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」Vol.148

2度スピード違反のキムタクをCM起用し続けたトヨタの“自殺行為”

kimuratakuya03233.jpgぶっちゃけ、常習犯っす。

 トヨタ自動車のCMで、ビートたけしと共演中のキムタクこと木村拓哉が、CM契約期間中に2度にわたるスピード違反摘発で免停を食らっていたという騒動。車のCMに出演中の人間にはあるまじき愚行にもかかわらず、スポンサーのトヨタがCM継続を決定したのは、世界的企業としては自殺行為に等しいと思わざるを得ない。

 人の命を脅かす、スピード違反という行為をした人間に甘い態度を取る自動車メーカーを信用できるだろうか。スピード違反など誰でもやることだ、などとは切り捨てられない。短期間に2度も違反するということは、それ以上の回数、日常的に乱暴な運転をしていた可能性は高い。そうした点を聴取することもなくCM継続を決めたトヨタが、キムタクゆえの“特別扱い”をしたとしか思えない。

 事件後、親しい芸能界の重鎮に会ったところ「CM継続はおかしい。キムタクだから許されるなんてことがあってはだめだよ。それに、キムタクのスピード違反のニュースを圧力をかけて潰して、ジャニーズ事務所に貸しをつくるという業界人がいることも情けない」と憤った。

 一昨年9月、テレビ朝日系の人気ドラマ『臨場』シリーズの主演を務めていた内野聖陽の不倫と飲酒運転疑惑が写真誌に報じられた。内野は飲酒運転を否定したが、写真誌はすぐに飲酒運転の動かぬ証拠写真を掲載した。しかし、飲酒運転は現行犯でない限り逮捕はされていない。ところが、『臨場』のスポンサーが日産自動車だったことから、テレ朝は、『相棒』に次ぐ“ドル箱ドラマ”の『臨場3』をスタンバイしていたにもかかわらず、放送延期を決定した。

 ドラマや映画の主演、それに舞台の座長を務める役者の責任は重大だ。簡単に代役がきかない彼らが問題を起こせば、作品自体が吹き飛ぶ。常に私生活に気を付けるという責任を背負わされているのだ。CM出演者は、企業のイメージを背負っているだけになおさらだ。

 キムタクと共演しているビートたけしは、カーマニアとして知られているが、トヨタのCM期間中は「何か事故があったら困るから、ハンドルは握らない」と言っていた。これが、トップスターとしての当然の態度だろう。

 そもそも、CM契約にはコンプライアンス条項が含まれているはず。法令を無視した行為をすれば、契約解除どころか違約金が発生するケースも少なくない。トヨタとキムタクの契約内容は不明だが、スピード違反という問題の重大さを社会に訴えるならば、トヨタは厳然たる処置を取るべきだったはず。しかし、トヨタはひよったのだ。

 今さらながら、マスコミもマスコミだ。スポーツ紙はキムタクの事故をベタ記事扱い。テレビのワイドショーにいたっては、まったくの無視。一説にはジャニーズ事務所から圧力がかかったといわれている。過去、自社タレントのスキャンダルを潰してきた“前科”のあるジャニーズゆえ、それもあるかもしれない。しかし、前出の芸能界の重鎮は「今回は、芸能界の実力者といわれる某大手プロの幹部が圧力をかけた。彼はワイドショーも牛耳っているからね。そうして、ジャニーズに貸しをつくっているんだよ」と言う。

 確かにこの実力者は、ほかの事務所のタレントがスキャンダルを起こした場合にもワイドショーやスポーツ紙に圧力をかけるというマッチポンプ手法で勢力を伸ばしてきたが、まさか、キムタクのスピード違反までネタにするとは情けない話だ。今からでも遅くない、スピード違反も飲酒運転も、人身事故を起こす可能性があることに変わりはない。コンプライアンスを守るためにも、トヨタは厳しい判断をするべきだ。
(文=本多圭)

嵐 免許証 Beautiful World【相葉雅紀】

キムタクはこれで十分!

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最終更新:2013/09/06 17:44
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