六本木の守護神・真樹日佐夫氏を偲ぶ――ネオン街で繰り広げられた“宮西無双”の真実
#宮西渡 #宮西渡の(続)バチーンと言っちゃうぞ!
芸能界の”ドン”は言うまでもなく、有名スポーツ選手から文化人、さらにはハリウッド俳優まで幅広い人脈を持つ”芸能界の暴れん坊”こと、Zプロモーション宮西渡社長。幼稚園中退、前科×犯、だけど曲がったコトが大嫌いな社長が芸能生活50周年を迎える今年、これまで封印してきたあんな話やこんな話を、”バチーン”と暴露しちゃうぞ!!
空風に包まれる、東洋随一の魔都・六本木――。遡ること2カ月前の1月7日、このコンクリートジャングルで1人の男が古希を迎えた。
「グラビアの女王」「Vシネの女王」「セクシー女王」など数々の“女王”の称号を得た嶋村かおりをスターに押し上げた、日刊サイゾーではおなじみすぎて説明不要の、Zプロモーション代表取締役社長・宮西渡、である。同日、六本木某所のとあるビルでは、社長を慕う関係者が集まり、盛大に古希を祝う宴が催された。
「70歳からボクシングはもちろん、アッチもやるよ~」と、相変わらず飛ばしまくる暴れん坊。
賢明な読者であれば覚えているだろう、過去、当連載において、宮西社長にまつわる数多くの武勇伝を記したことを。港区の摩天楼で行われた“リアルファイトクラブ”で、拳に吸い込まれた血量は、成人男性1人分のそれに匹敵する。古希を過ぎても鬼の血はたしかにMIYANISHIの中に息づいているのだ。
話を戻そう。
いつも以上にパワフルに会場内を闊歩していた宮西社長だが、彫りの深い端正な顔は、決して間接照明のせいではなく、深く陰っていた。それもそのはず、去る1月2日、宮西社長と長年親交のあった空手家、映画プロデューサー、そして作家といった多彩な顔を持つ真樹日佐夫氏が急性肺炎のため急逝したのだ。
古希を祝うの場は、同時に真樹日佐夫氏を偲ぶ場へと変わる。テンカウントを告げるパールのハイハットが静かに鳴り響き、ロープとマットがないながらもこの空間はリングの様相を帯びている。出席者全員が真樹氏を追悼、宮西はうつむき、ひっそりと目を潤ませた。芸能界の暴れん坊もここでは格闘技、いや人生の師の早過ぎる死を悲しんだ――。
その後、2月4日、正式に行われた「故 真樹日佐夫先生を偲ぶ会」へ出席した六本木の暴れん坊は、配布された真樹氏の遺作的著作『ああ五十年身に余る―真樹日佐夫ワル自伝』(東邦出版)の初版本を携え、同氏と大いに語らった銀座のネオン街にあるラウンジで紫煙をくゆらせている。
今回は趣向を変え、暴れん坊が敬愛してやまないカリスマアウトローの思い出を静かに聞くとしよう。
「最後に会ったのは去年の11月、1月7日に呼ぼうとしていたんだ。今まで、俺が10回頼んで1回も断られたことない。そりゃ、そうだよ~、俺と真樹先生の仲なんだから。だからさ~、俺も真樹先生が亡くなって、本当に辛かった……」
自身の誕生日会に呼びつけるという、真樹先生の優しさにつけ込んだ愚行――と見るのはまだ早い。そこには固い絆で結ばれた男同士の師弟関係が確かにあるのだ。真樹先生と暴れん坊との初邂逅は、やはり東洋屈指のミステリーゾーン、六本木だった。
「約30年前だよね、最初に会ったのは。それからだよ、付き合いが始まったのは」
偉大なる指導者・真樹日佐夫先生について話は止まらない。
「真樹先生っていう人は、ここ銀座界隈を若い衆を連れて歩いてて、サングラスかけてて、ハッキリ言って『顔』なのよ。でも俺と会うと『おう、宮ちゃんっ!!』ってそういう仲だったんだよ。飲みに連れて行ってもらったって、10円だって金払わせない。だから、俺は男として大好き。とにかく、器がデカイのよ! お金じゃないよ! もちろん! 人間だからな!!」
格闘家としてのみならず、人間としても高みに立つ真樹日佐夫先生。そんな氏は、宮西社長に並々ならぬ愛情を注いだ。もちろん、酒をたかるという愚行と邪推するのは、まだ早い。愛情のみならず、高級酒を並々とそそぐその師弟関係は、任侠における“杯”と言えば、ピンと来るだろうか……。
ご存知の通り、真樹氏といえば作家でありながら、かつては柔道の修行に励み、『あしたのジョー』『タイガーマスク』といった名作を多数手がけたマンガ原作者であり実兄の梶原一騎氏の紹介で空手を始めた人物として知られている。元極真会館本部道場師範代を経て自身の流派・世界空手道連盟真樹道場を創設。空手の腕はもとより、ストリートファイトで無敗の強さを発揮した伝説は数知れず。
そんな真樹氏の武勇伝を語り始めると、暴れん坊の血糖値もテンションも上がった」のか、自らの武勇伝も語り出す。
「銀座じゃさ、『真樹日佐夫と絶対ケンカするな!』って言われてた。だって、ただもんじゃないよ~!! おい、わかってるだろ、真樹先生がスゴイってコトは。たとえ相手が10人いても、全員のしてくるんだよ! 俺も昔は何十回も銀座でケンカしたけどな。新宿で商売している時もよくケンカしたもんだ。俺、少林寺拳法もやってたから、女2人といて、相手が3人いて、女に『ちょっと待っとけ』って、(相手を)路地に連れて行って、一番体格いい奴に(座ったまま蹴りのアクション付きで)バカーンって(蹴りを)入れて、そしたら相手もポーンって倒れちゃったりするんだよね。そういうこと何十回もやったのよ。たしかに、やられた時もあるんだよ。だけど、10回やったら9回勝つよっ!」
真樹日佐夫氏の思い出からヒートアップし、ジャブ程度どころか、どストレートに自慢をかましてくる芸能界の暴れん坊。今回は真樹日佐夫氏の追悼企画であるが、これには宮西を弟分のように可愛がっていた真樹氏も、微笑ましく思ってくれているはずだ。
「来るなと思ったら、もうすぐ行っちゃう。体ちっちゃいんだもん、俺って。体重50キロだけど、バチーンと(パンチに全体重を乗せて)行っちゃう。ボクシングもやってたから、相手グラグラしてたら、前に進んでるんだよ。(座ってシャドーボクシングしながら)フックやって、ダメだったらアッパー。少林寺1年、ボクシング1年だけど、足も上がったし、手も出てケンカしたかったもんな!!」
止まらない。
「えっ? もし、真樹先生と俺がケンカしたら? 1秒、2秒で殺されるよ!!! 俺はわかってるつもりだよ 真樹先生とケンカになったら大変、大変!! 今は、ケンカになったとしても、俺は謝っちゃう。でもさ~、今、芸能界には俺みたいなぶっ飛んだヤツがいないからね。100人いて、1人も男がいない。真樹先生、大尊敬してる。男の中の男だよ!」
首からかけた、アントニオ猪木氏からもらった赤い“闘魂マフラー”を振り乱しながらの激しいボディアクション。もちろん、ここは銀座のラウンジ。スタッフや客の注目を集める中、生ビールを補給しながらさらにディープに語り始めた……。おっと、今回の連載もテンカウントが鳴り終わったようだ。真樹日佐夫氏の思い出は、今後、当連載で頻繁に登場することだろう。
東京アンダーワールドを舞台に繰り広げられた大物芸人とのリアルファイト、裏社会の住民による六本木心中については、補給した生ビールの泡と共に、儚く次号に持ち越すとしよう。
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ワルとはこういうこと。
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