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週刊アニメ時評 第5回

一流アニメファンなら女児向け作品もチェックせよ!? 『スマイルプリキュア!』

purikyua.jpg『スマイルプリキュア!』公式サイトより

 毎クール多くのアニメが放送されるものの、ネットを中心としたアニメ論客の話題の中心はアニメファン向けに制作された深夜アニメに偏りがちである。しかし、一流のエリートアニメファンを目指すならば、土日の午前中に放送される女児向けアニメもチェックしてほしいところだ。

 注目の女児向けアニメといえば、2月にスタートしたばかりの『プリキュア』シリーズの最新作『スマイルプリキュア!』(テレビ朝日系)をおいてほかにはないだろう。

 2004年の『ふたりはプリキュア』を皮切りに、毎年新シリーズが放送されている『プリキュア』シリーズはいまや日曜日朝の顔としてすっかり定着。その人気ぶりも一定のラインを維持しつつ、めでたく9年目に突入したばかりだ。

 女の子たちが伝説の戦士・プリキュアに変身して、世界をバッドエンドにしようと企む悪者と戦うという本作の見どころは、「何があっても笑顔を絶やさないヒロインたち」の姿だと断言したい。主人公である「ウルトラハッピー」が口癖の元気少女・星空みゆきことキュアハッピーは、どんな時も笑顔を絶やさないポジティブガールだ。そのスタンスは終始徹底しており、どんな窮地に立たされても、どんなに敵からボコボコにされても、笑顔を絶やさず何度でも敵に立ち向かう。「苦しい時こそニヤリと笑え」と歌った熱血漫画家・島本和彦ばりのタフネスぶりを発揮している。

 また内気なインドア少女・黄瀬やよいことキュアピースは、保護欲をそそるキャラデザインもさることながら決めポーズが”ダブルピース”ということから、登場直後よりネット上に多くのファンアートがアップされるほどの大ブレイクを見せている。特に、必殺技を放った直後の息を切らしながらのダブルピース姿は大きなお友達のハートを直撃したらしく、早速「アヘ顔ダブルピース」で有名な漫画家・みさくらなんこつが2月22日に「全年齢指定」のトリプルピースイラストを公開するなど大きな話題を呼んでいる。

 今夏、どんなに殴られても笑顔なヒロインや、笑ってダブルピースなヒロインたちがコミケをにぎわせること必至の本作。燃えと萌えのクロスオーバーは一見の価値ありである。

 『ジュエルペット サンシャイン』(テレビ東京系)も見逃せない作品だ。

 『ハローキティ』などのファンシーキャラクターグッズで知られるサンリオのキャラクター・ジュエルペットを題材とした本作だが、その実態は1970年代~80年代ネタをあちらこちらに散りばめた”おっさんホイホイ”なアニメである。

 BGMにビートルズの「A Hard Day’s Night」、森川由加里の「SHOW ME」が使用され、皆口裕子のナレーションで『ねるとん紅鯨団』パロディ、映画『フラッシュダンス』パロディ、1話丸ごと『俺たちひょうきん族』の名物コーナー・懺悔室パロディが行われるなど、完全に児童置いてぼりの濃厚なギャグが次から次へと飛び出してくる。

 サンリオアニメの前シリーズにあたる『マイメロディ』シリーズでも、エキセントリックなストーリーやマイメロディの毒舌キャラが、一部のアニメファンの間で話題となっていたが、本作も負けず劣らずの怪作となっている。「サンリオアニメは、好き勝手にやっていい」というルールがアニメ業界にはあるのだろうか。気になるところである。

 なお、3月で『ジュエルペット サンシャイン』の放送は終了するものの、4月からは新シリーズ『ジュエルペット きら☆デコッ!』の放送が決定している。毎シーズンごとにストーリーやキャラクターが一新される『ジュエルペット』だが、次はどんなとんでもない作品になるのだろうか。期待は募るばかりだ。
(文=龍崎珠樹)

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まっ、まぶしい……!

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最終更新:2012/10/11 13:54
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