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苫米地英人氏『洗脳広告代理店 電通』発売記念インタビュー

メディア最大のタブー「電通」は日本人を洗脳し続けた黒幕だった!?

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 これまで自己啓発やコーチング関連の著作でヒットを飛ばしてきた脳機能学者・苫米地英人氏が、サイゾーから出版した新刊のテーマは、なんと「電通」。タイトルも『洗脳広告代理店 電通』と刺激的だ。本書の中で苫米地氏は、「電通こそ、日本人を洗脳し続けてきた黒幕である」と喝破する。脱洗脳の権威としても知られる同氏が、本書に込めたメッセージとは?

――苫米地さん、最新刊のタイトルは過激ですね。

苫米地 いいタイトルだよね。メディアタブーである電通の批判本を出版したサイゾーにも敬意を表したい。

――電通さんにはお世話になっているので、これで広告売り上げが激減するかもしれません(苦笑)。

苫米地 その分、この本をしっかり売って、稼いで(笑)。

――もちろん、そうしたいです。なので、ここでしっかり宣伝させていただきます。苫米地さんはかねてから、「テレビは権力者、利権者にとって都合のいい洗脳メディア」と主張されていますね。

苫米地 そこは、もはや説明不要だよね。在京テレビ局の莫大な利益と社員の高い給与を支えているのは、国に認可事業として保護され、テレビ事業が寡占化している点と、大企業によるスポンサード。まさに権力者と利権者に支えられているんだ。だから、彼らに都合のいい放送になるのは、火を見るより明らか。本書では「バイオパワーが働いている」と表現しているけど、「バイオパワー」というのは、監獄の中の囚人に「監視されている」というプレッシャーを与えておくと、実際に監視されているかどうかにかかわらず、模範的な行動をとることを指すんだ。テレビは特に、広告主を目を気にしたバイオパワーで動いているといっていい。以前、私も某テレビ番組にゲスト出演した時、電通についてしゃべったことがあるけど、同社にとって不都合な部分はすべてカットされてたよ(笑)。

――そもそも、テレビは洗脳道具として優秀だと主張され続けていますね。

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苫米地 視覚情報で訴えかけるメディアだからね。人間は視覚情報に強い臨場感を覚える。臨場感とは、まさにそこに物理的に存在するかのように、自身が強く認識する感覚のことで、洗脳の定義のひとつは、ある人が持っている臨場感を、第三者が他の臨場感に書き換えてしまうことと言える。このあたりは『洗脳広告代理店』内で詳しく解説しているけど、テレビが放つ視覚情報というのは、視聴者に高い臨場感を与えるから、使い方によっては洗脳道具になり得るんだ。例えば、大衆的に人気のある政治家は、テレビの露出が多い者ばかりだよね。彼らは政治家個人の資質ではなく、テレビの露出量やそこから与えられるイメージによって、支えられている。これは、テレビの洗脳的機能が生み出した状況なんだ。だから、私は常々「選挙に出る人物は、過去3年間はテレビやラジオなどのメディアには一切出ていない者に限る」という法律を作るべきなんだと言っているわけ。有権者が、各政治家について能動的に情報を得て、判断して、投票先を決めるということこそ、民主主義の根源なんだから。

――そんなテレビを支配しているのが、電通だということですね。

苫米地 そう。テレビ局を支えているのが広告収入で、その収入の窓口として、圧倒的なシェアを握っているのが電通。2位の広告代理店の倍以上のシェアというのは尋常ではないよね。テレビという社会的影響力が圧倒的に強いメディアを、一社が牛耳っているということを当たり前のように受け取っていてはいけないんだ。そのことによる弊害を検証する必要がある。ところが、新聞や雑誌といったほかのメディアも含めて、電通と取引のある企業はどこもそれをしない。私が『洗脳広告代理店』を通して一番言いたいのは、国民一人ひとりがそうした状況にまずは疑問を持って、ということ。

――電通は、ある意図を持ってテレビをコントロールしているのですか?

苫米地 そう。一例として、『洗脳広告代理店』の中では、米国巨大金融資本の依頼を受け、「郵政民営化」の流れを作る上で電通が動いていたという説を紹介している。このことを指摘した政治評論家の森田実さんは、その後、テレビから干されてしまった。森田さんは、その裏では莫大な金が動いていた、とまで指摘しているんだ。実際、今から振り返ると、小泉政権が大勝した2005年の”郵政選挙”の時の日本の空気は異常だった。あれは、小泉さんのパーソナリティが突出していただけでなく、テレビを中心としたマスメディアが、郵政民営化を是とする空気を作り出していた。その証拠に、当時、自民党に投票した人に聞いてみるといいよ。「郵政民営化のメリットはなんですか?」って。ロジカルに答えられる人はほとんどいないはず。あの時は、多くの人が論理を抜きに郵政改革を支持してしまったんだ。テレビの洗脳的効果が発揮されたんだよ。

――『洗脳広告代理店』では、米国と電通の関係にも踏み込んでいますね。

苫米地 推測を絡めてだけど、電通が郵政民営化を含め、なぜ米国の意向を汲んだ動きをするのかを、歴史的事実をもとに言及している。かなり大胆に踏み込んで書いたよ。そこはぜひ本書で確かめてほしい。ここまで書いたら、私は二度とテレビからお声はかからないかもね(笑)。

――出版後の反響はどうですか?

苫米地 電通社員の知り合いも多いんだけど、この本を読んで、本質的な反論をしてくる人はいないよね。自分たちのしている仕事の不条理さは、当事者としてわかっているんだろう。と同時に、問題があるとわかっていても、彼らにはどうしようもないというあきらめもあるみたい。ただ、私は本書の中では、電通や広告業界、メディア業界、そしてそれに対峙する国民の今後のあるべき姿も提示している。権力者側にいるメディアを取り戻すために、ぜひ国民一人ひとりが考え、行動をするためのきっかけにしてほしいんだ。

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最終更新:2013/09/09 15:17
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