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あの人気ドラマが6年ぶりに復活!『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』

120202bt_0005.jpgキマってます!

 2006年のテレビスペシャル『白夜の魔獣』と10年の映画『RED REQUIEM』を挟み、連続ドラマとしてはまる6年振りの復活を果たした『牙狼<GARO>』。その新作『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』は05年に放映された第1シリーズの続編に当たり、スピンオフものを除き一貫して主人公を担ってきた魔戒騎士「冴島鋼牙」のその後を描いている。

 稀代のヴィジュアリスト雨宮慶太が原作・監督(『MAKAISENKI』では総監督)を務める『牙狼<GARO>』は、深夜帯における大人向けの特撮ドラマという特異な位置にある。出演者はVFX(特殊視覚効果)のない日常を舞台にした作品に比べ、より「絵作り」にハマる演技を求められるが、この難しい注文を冴島鋼牙役の小西遼生は的確にこなしてきた。

 現代の闇に棲む魔獣ホラーを狩る魔戒騎士の物語。ダークな『牙狼<GARO>』の魅力とは何か、そして最新作『MAKAISENKI』と前作との違いについて話を聞いた。

──『MAKAISENKI』の出演オファーがあったのはいつ頃ですか?

小西遼生(以下、小西) 正式には『RED REQUIEM』の制作中、撮影が終わった少し後に雨宮監督から直接お話をいただきました。テレビシリーズとスペシャルで終わりだと思っていたので、まさかもう一度やることになるとは、というのが正直な気持ちです。びっくりしましたね。

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──前作との技術的な違いは感じますか。

小西 全然違いますよ。一番違いがわかるのはVFXの技術かな……。前作のCGもすごく攻める姿勢のものではあったんですが、この5~6年で素人目にも明らかなほど進歩しました。世界観が独特な作品なのでCGを多用する傾向にあったし、それと実写映像の融合が『牙狼<GARO>』の世界観を作っていた。それが今回は”溶け込んでいる”というか。

 たとえば今回、第1話で竹中直人さん(ホラー「シガレイン」にとり憑かれる阿南英一役)が出演するとき周囲に漂っているものであるとか、さりげないCGカットの一つひとつがとても自然でリアルな質感を持っている。CGの生身のカットの間に差がないことに進歩を感じます。

──技術以外では?

小西 もともと強いこだわりをもって独特の世界を作り上げているので、格段に何かが変わったということはないんですよ。ただ、積み上げはしている。キャラクター像もストーリーもそうですが、一番はアクションですね。新しい技うんぬんではなく、キレ、リズム、スピード感といったもののレベルアップを図りました。

──実際にご覧になってどう思いましたか。

小西 『牙狼<GARO>』がテレビに戻ってきた、という感慨がありました。映画も素敵なんですが、半年2クールでこの世界観を紡げるということがすごく楽しみで。いち視聴者としては「あの続きが見られるんだ」というウキウキした気持ちでした。

 このシリーズは竹中さんをはじめとしてゲストのみなさんも豪華ですし、前作のダークさはそのままに、ずしりと空気の重みが増し、緊迫していて見応えがあります。深夜のテレビではほかにこんなことをやっている番組はないだろう、とは前作から思っていたことですから、やはりテレビはうれしいです。

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──日常的なエンタメでもなければ子ども向けでもなく、VFXを多用するドラマということで、演じる難しさが『牙狼<GARO>』シリーズにはあるんじゃないかと思うんですが。

小西 とても難しかったです。前作は役者としてまだ駆け出しだったこともあり、雨宮監督と現場のスタッフ全員にいちから教わりつつ役作りをし、演技を決めていきました。顎の角度や黒目の位置、体捌きがちょっと違うだけで怒鳴られましたね(笑)。でも、みなさん「おまえをカッコよく撮ってやるからな」と言ってくれた上でのことなんですよ。照明や音響の方にも怒られたんですけど、誰もが僕の役をカッコよく撮ろうというモチベーションでやってくれていたので。

 撮影前、雨宮監督に「オレ以上にキャラクターに詳しくなれ!」と言われたんですが、キャラクターの創造主である監督の頭の中にあるイメージを超えるって……(苦笑)。しかし、そこにヒントがあるなと思ったんです。監督の要求に応えるには指先一本一本の神経に意識を集中させないといけないんですけど、造形のイメージは監督の脳内にあるわけだから手がかりはあるんですね。そこにたどり着こうと。

──ストーリー上では、破滅の刻印を押されて死期が近づく、元老院付きに昇進するなどの変化が訪れますね。

小西 前と一番違うのは人間味ですね。それも変化としては大きいものではないんですよ。(前作までで)強い魔戒騎士となった鋼牙に欠けていた人間らしさが、仲間や守るものができたことで少しずつ現れてくる。

 今回は端々に微笑むシーンが多いんです。(ヒロインの御月)カオル(肘井美佳)との穏やかな関係に、以前にはなかった絆が生まれていることがわかるんですが、もうひとつ、このままうまくいくわけがないという不安が漂っていますよね。そこが撮影の際に気をつけた部分です。穏やかな心のうちに不安が巣食っていてもそれを悟らせまいと平静を装うはずですから。

──『MAKAISENKI』はこの2月からBlu-ray&DVD化もされていますが、まさに手元に置きたいクオリティの映像になっていますね。

小西 いち『牙狼<GARO>』ファンという気持ちもあるので、自分としては持っておきたいですね(笑)。それくらいの作品ができあがったという確信はあります。雨宮監督のこだわりが映像に込められているのはもちろん……このアウターケース、今日初めて見たんですけど、すごくカッコいいですよね。世界にひとつしかない、他に類をみないものですものね。ハンで押したように量産型のものがあふれている時代に、これだけこだわった作品はあまりないんじゃないでしょうか。

──特典でメイキングが収録されているんですよね。

小西 何が撮られているかわからないから怖いんですよ(笑)。現場では常に謎のカメラがもう一台いたんですけど、本編のカメラがまわっていないときにカッコいい顔をした覚えがない(笑)。

 それはともかく、現場だけでなくVFXの工程も収録されていますし、どう撮っているか気になる方にも興味深い内容だと思います。

***

 「CGの質感と本物の質感に差がなくなりましたよね」と、主演の小西さんも驚きを隠せない最新VFXアクション『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』のBlu-ray&DVDは、第1話から3話までを収録した第1巻が2月2日から発売中。以後7月まで毎月、全8巻がリリースされる。
(取材・文=後藤勝/撮影=尾藤能暢)

●こにし・りょうせい
1982年東京生まれ。2003年、テレビドラマ『盲導犬クイールの一生』(NHK)で俳優デビュー。05年『牙狼<GARO>』(テレビ東京系)の主演に抜擢され、翌年結成した音楽ユニット「GARO Project」でアーティスト活動を開始。昨年末には本人名義初のCD『NOSTALOGIC』を発表。4月には舞台『道化の瞳』が控えているなど幅広い分野で活躍している『牙狼<GARO>』シリーズではアクションに体当たりで挑む熱い面も。

オフィシャルサイト <http://official.stardust.co.jp/konishi/>

牙狼(GARO)~MAKAISENKI~ vol.1

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最終更新:2013/09/09 15:43
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