「民族音楽と同ジャンル……?」K-POP少女時代”ビルボードチャート2位!”のカラクリ
#少女時代 #K-POP #韓流
30日、韓国有力紙「中央日報」は昨年全米デビューしたK-POPガールズグループ少女時代がビルボードチャートの2位にランクインしたと報じた。これを受けて、日本のメディアも大々的にこの”快挙”を報じている。当サイトでは「少女時代の全米進出は惨敗」と伝えた(※記事参照)ばかりだが、よもやの誤報なのか?
「少女時代、米ビルボードチャートで2位に」との見出しで報じられた記事によると、17日に米国で発表したアルバム『The Boys』が、2月4日付のビルボードのワールドアルバムチャートで2位になったという。しかも、現地でのコンサートなどプロモーション活動もなしでチャートインを成し遂げたというから、もしこの報道が事実なら、まさに快挙というしかないのだが……。
「『ワールドアルバムチャート』なんていうと何だかすごそうですが、ビルボードのチャートには総合アルバムチャートである”ビルボード200″の他に多くの部門別のチャートがあるんです。”ワールドアルバムチャート”もそんな部門別のチャートの1つ。総合チャートの2位にランクインしたわけではありません」(音楽誌編集者)
確かに、最新のワールドアルバムチャートでは少女時代は2位なのだが、1位は映画のサウンドトラック、3位はケルト音楽のバンド、4位は南アフリカのコーラスグループといった具合に、どちらかというと民族音楽のノリ。いわゆる”ワールドミュージック”が多くランクインしており、かなりマイナーなチャートであることがうかがえる。これでは口が裂けても、「全米で大人気」などとは言えないだろう。
「まあ、英米以外の音楽のランキングと考えたらいいんじゃないでしょうか。それを中央日報は、あたかも少女時代がビルボードの総合チャートに入ったかのごとく報じているわけです。もちろん、ワールドアルバムチャートがどのようなものであるかの説明も一切ありませんしね。そもそも、ワールドアルバムチャートなら少女時代だけでなく、2NE1などK-POP勢も過去にランクインしているので、快挙でもなんでもない」(同編集者)
ちなみに、同記事には少女時代のアルバムがワールドチャートで2位を記録した一方で、ヒートシーカーズアルバムチャートの22位にもランクインしたとある。この”ヒートシーカーズアルバムチャート”とはなんなのか?
「総合アルバムチャートで100位以内に入ったことがないアーティストをランクづけしたものです。そのため新人アーティストが多く、もちろん上位にランクされれば期待度も大きいということになるのですが、少女時代の22位は決して高ランクとは言えませんよ。日本のDIR EN GREY(ディル・アン・グレイ)は1位を取っていますからね」(同編集者)
”ビルボードチャート2位”もタネを明かせば、この通り。例のごとく、K-POP人気のゴリ押しである。韓国の国民性を考えれば中央日報の報道姿勢は仕方ないにしても、批判されるべきは同紙の報道をそのまま横並びで伝える日本のメディアである。ワールドアルバムチャートがどのようなもので、そこにランクインすることは快挙でもなんでもないことなど、ちょっと調べればすぐにわかるはず。日本のメディアはよほどの怠慢なのか。
(文=牧隆文)
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