オリエンタルラジオさんの至言「”変わってるって思われたい自分”も見透かされてる」(前編)
#インタビュー #対談 #サブカルチャー #小明 #オリエンタルラジオ #大人よ教えて!
モテない、金ない、華もない……負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第31回のゲストは、オリエンタルラジオさんです!
[今回のお悩み]
「アラサーなのにグラビアがやりたい……」
――よろしくお願いします! ギャー! 芸能人のオーラがすごい! ええっと、おふたりはアニマックスの『おまかせ!アニマックスNAVI』に出演されていますし、アニメはお好きなんですよね?
藤森 僕はいわゆる王道の、『ドラゴンボール』とか『幽☆遊☆白書』とかが好きで、あっちゃんはもっとコアな、『エヴァ』だったり『攻殻機動隊』だったりに詳しくて、共演の日南響子ちゃんは執事系とか萌え系が好きみたい。
――3人とも好きなジャンルがカブらないからいい感じに補完し合えそうですね! 日南響子ちゃんといえば話題の超絶美少女ですが、初収録はどうでしたか?
藤森 すごくかわいかったですよね! これから仲良くなっていければと(笑)
中田 ……掴めないですよね。まだ、どういう子なのか。干支が一回り違うし、それ以上に17歳の女の子なんて、どう捉えたらいいのか……。もっとキャッキャしている感じだと分かりやすいんですけど、ものすごくおとなしいんですよ。藤森さんどうでした? 藤森さん、モデルさんのお友達多いじゃないですか。
藤森 はい(笑)。でも、10代はさすがに知らないから!
中田 ああ、藤森さんはもうちょっとスレた感じの……。
藤森 普通に23~24歳の子ね! だから僕は新鮮でしたよ。話を聞いたらインドア派で家でアニメを見ていることが多いって言ってたから、興味が湧きましたね。
中田 心を開いてくれるまで時間がかかるだろうな……。
藤森 あっちゃんの場合、お互いに心を閉じているからね。僕は結構話せたと思います!
――中田さんもアニメ大好きじゃないですか? オタク同士、話が弾んだりはしないんでしょうか?
中田 オタク同士って仲良くなれないんですよね。オタクって排他的であることをアイデンティティーにしているじゃないですか? 「自分はほかと違う」というのがあるので、同じ趣味で同じアニメが好きでも相容れなかったり、「え? そういう見方するんだ」っていうのがあったり……。
藤森 そうなんですよね。だから同じのが好きでも、わりと意見が違ったりして、「ここはそうじゃない」「ここは好き!」っていうズレが、すごく楽しいというか……まぁ日南ちゃんが単純にかわいいのでね(笑)
――いいですね。私もオタク寄りなんですけど、10代の頃なんてもう目も当てられなかったですよ……! おふたりが10代の頃はどんなことをしてたんですか?
中田 惨憺たるものですよ。携帯電話も持っていなかったし……。というのも、友達がいないのを認識するのが嫌だったんですよ。アドレス交換する人もいないのに、なんの通信のために買うの? 放課後に誰かと遊んだこともないし、カラオケに行ったこともなかった。ひとりで神保町の本屋に行ってアイドルの写真集の表紙だけ見たり……。買えないのでね……。フフ……。
――わぁ、分かります。私も古本屋で背表紙ばかり見てました。あと、屋上に上るのがお好きとのことで。
中田 屋上上りは好きでしたね! オススメは外階段! 外階段を上ると、徐々に怖くなっていく感覚が分かるんですよ。足がすくんでいくのがまた……(ニヤリ)。
藤森 変態! なんでそういう考えになるんだろうねー?
中田 小説の影響もあるのかな。やたら主人公が屋上に行くシーンが頭に残っていて、それがトレンドでスタイリッシュだと思ってた。なので、外階段を見つけてはひとりで上ってました。
――うへぇ、スタイリッシュとは思っていなかったですけど、私も屋上は大好きです。単純に高いところに行って広い空を見ると、気持ちがいいからなんですが。
中田 やっぱり、屋上って惹きつけるものあるよね!
藤森 ……心、晴れることがあるんですか?
――「あ、大丈夫、自分はこんなに小さいから、悩みとかたいしたことないな」という……。
中田 開放感あります!
藤森 僕には分からないですけど……。僕は長野の高校生だったから、何もしてなかったですね~(笑)。ただただズボンを腰履きして、親におねだりしてグッチのローファーを履いたり、そういうのをステータスにしてたね。結構な大金をはたいて昭和第一高校のカバンを買ったり(笑)。田舎だったから、どうやって東京からカバンを入手するか考えてましたよ。
中田 僕は、パラシュート生地のトートバック。お店の人に「パラシュートの生地だから絶対に丈夫です」って言われて……。
藤森 生地はどうでもいいよ。高校生から生地の強度は気にしないでいいよ。
――中に凶器でも入れていたんですか?
中田 そういうわけじゃないんですけど、何が流行っているのかよく分からなかったから。制服も着崩し方が分からなかったよね。紺色で銀色のボタンの、いい学ランだったんですよ。それにパラシュート生地のカバンで……。
藤森 変態だよね!
中田 そんな人いっぱいいるよ! 藤森くんは東京に行きたくて受験勉強を頑張って、丸坊主にしたんだよね。
藤森 そうそう。高校は1年の時からずっと遊んでいて、成績もどんどん落ちてたから、3年生の夏前に「坊主にして欲をなくそう」って。それでなんとか東京に来れた!
――禁欲生活!? それで童貞を捨てたのが18歳の頃だったんですね!
藤森 そうです、大学来てから。僕らは遅いんですよ。あっちゃんの方が3カ月くらい早い。
中田 そう、僕の方がヤリチン。10代でやっちゃうっていう破天荒な生活をしていました。
藤森 10代は普通だよ!
中田 で、まあ、高3のガリ勉の時、ちょうどお笑いにも目覚めてたんだけど、実はDVD育ちで……。シティボーイズさん、千原兄弟さん、バナナマンさん、ラーメンズさんがすごい好きで、エッジの効いたコントばかり見ていたんです。でも、まさか自分たちが、ああいう形でデビューするとは思ってもみなかった。
――武勇伝! でも、オリラジさんも武勇伝でドカンとブレークした後、80分以上の漫才のツアーをやってましたよね。あのDVDは大変見応えがありました。特典映像もツアー中のおふたりにずっと密着してて、『情熱大陸』(TBS系)みたいでしたよね。
中田 ストイック感を出したかったんですよね。そんなに頑張ってる感を出さなくていいよっていうくらい頑張ってました。
――藤森さんも全然チャラ男に見えない頑張り方でした。実はすごく真面目な方なんじゃないでしょうか。
藤森 もともと、そういうノリが好きな部分もあったけど、そこをフィーチャーして大げさに表現するようになったからなぁ。
――昔の彼女(みんな有名芸能人)を暴露した『しゃべくり007』(日本テレビ系)、最高でしたよ!
藤森 あの番組がターニングポイントだったかなぁ。あそこからプライベートを荒削りする日々が始まりましたね。もうないです。すっからかん。むしろ朝も夜もなく仕事をするようになって、あまり遊びに行けなくなってしまったんで、もう夜遊びのネタがない……。
中田 トラックで売ってるケバブがあるじゃないですか? 仕事する藤森くんを見るたびに、行列ができて細くなっていくケバブを連想しますね。藤森くんがほっそくなってく。
藤森 肉が追加されないんだよ……(遠くを見ながら)。
(中編につづく/取材・文=小明)
●おりえんたるらじお
中田敦彦と藤森慎吾からなるお笑いコンビ。2004年結成。翌年、「武勇伝」ネタで大ブレーク。以降、数々のテレビレギュラーをこなしつつ、トークライブ活動なども精力的に行っている。11年11月より『おまかせ!アニマックスNAVI』放送中。
●あかり
1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/>
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
武勇伝だけじゃないんす。
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