最新アイドルから石野真子まで ”八重ガ”の魅力に迫った本『八重歯ガール』
#本
昭和の時代は小柳ルミ子や河合奈保子、今時はAKB48の板野友美や、アナウンサーの杉崎美香がその代表格ともいえる八重歯美女たち。コンプレックスとチャームポイントのはざまで揺れ動く当人の乙女心とは裏腹に、「八重歯はかわいい」「八重歯は若く見える」「八重歯は元気をくれる」と好意的に受け取る八重歯ファンは多い。
そもそも八重歯の定義とは何だろうか。素人は単純に「外側に出っ張っている犬歯」と捉えがちだが、正しくは「歯列からずれて重なったように生える歯」のことで、それが犬歯に多く起きるという。好き嫌いに個人差はあれど、「八重歯=魅力の一つ」という感覚を受け入れやすい日本人。しかし世界的には、歯列矯正が当たり前の欧米や韓国をはじめ多くの国が綺麗な歯並びを好む文化のため、八重歯萌えは日本特有の美的センスといわれている。
特に今年は「付け八重歯」や「八重歯ガール」という言葉があらゆるメディアでクローズアップされ、ネットでは八重歯フリークのブロガー・前川ヤスタカ氏による『八重ガ~八重歯ガールの全て~』(http://yaebasuperstar.blog123.fc2.com/)のアクセス数が急上昇。「八重歯がかわいいのは、パンダがかわいいのと同じくらい当たり前の価値観」と言い切る前川氏は、ブーム以降、雑誌の八重歯特集の監修や、付け八重歯を取り上げた『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)への出演、『八重歯決起集会』なるイベントの開催など、幅広い活躍をみせている。
さらに12月20日には、前川氏による初の著書『八重歯ガール』(朝日新聞出版)が発売。表紙はローティーン誌のカリスマモデルで、片八重歯がキラリと光る荻野可鈴。内容は、街で見つけた八重歯ガール10名のグラビア&インタビュー、八重歯ガールの歴史&年表、八重歯Q&A、八重歯座談会、日本人と八重歯、元祖付け八重歯クリニックインタビュー、”八重歯ガール界のレジェンド”こと石野真子インタビューなど、230ページ以上に渡り八重歯! 八重歯! 八重歯!
その胃もたれする程の内容に、もうなんか難しいこととかどうでもよくなるほどの、最上級の八重歯トリップが味わえることだろう。
何よりも民衆を正しい道へ導くかの如く、熱く熱く八重歯の素晴らしさを綴る著者のパッションに感動すら覚える。さらに「素敵な八重歯ガールの八重歯を守りたい!」とか「日本の八重歯文化を全力で守りたい!」という心の叫びが、文章の端々に溢れ出ている点も愛らしい。
ちなみに前川氏は理想の八重歯について、「重視しているのは前歯と犬歯の間の歯(いわゆる右上2番と左上2番)。ここが八重歯と前歯に押されて引っこんでいると、ぐっと八重歯度が上がります。さらに犬歯が鋭角で、末広がりだったりするとかなり理想の八重歯に近づきます」とブログで語っている。
そんな前川氏が独自に定める”現役八重歯ガール”のランキングがこちら。
1位:板野友美(当代随一のカリスマ)
2位:杉崎美香(孤高のキャスター八重歯)
3位:豊崎愛生(声優界最強の八重歯)
4位:小池唯(片八重歯未完の大器)
5位:荻野可鈴(知る人ぞ知る逸材)
6位:元AKB48・小野恵令奈(復活の両八重歯)
7位:スマイレージ・和田彩花(たぬき顔八重歯の系譜)
8位:渡部香生子(スポーツ八重歯新星)
9位:鈴木理沙(八重歯プロボウラー)
10位:小山幸恵(バナナマンマネージャー)
この他に、世代を超えた”歴代八重歯ガール”のランキングも発表しており、1位の石野真子に続き、2位に皇室の雅子妃がランクインしている点など、実にジャンルレスな八重歯ウォッチャーであることが分かる。
そんなわけで、八重歯ガールが少しでも気になっている男性は、世界唯一(?)の八重歯美女研究本『八重歯ガール』をチェックしてみてはいかがだろうか。読み終わった頃には、今まで意識していなかった職場の女性の口元で八重歯がポロリした瞬間、胸が高鳴り、何かが始まるかもしれないぞ。
(文=林タモツ)
八重歯バンザイ!
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